モバイル決済スクエアが好決算 取扱額は年4兆円規模に

スクエアCEOを務めるジャック・ドーシー (Photo by Scott Olson/Getty Images)

米モバイル決済のスクエア(Square)が初の四半期決算を発表した。売上は市場予測を3000万ドル上回る3億7400万ドル(約425億円)を計上。市場からは好意的な見方で受け止められ、一時低迷した株価も持ち直しを見せた。

スクエアの総決済ボリュームは直近の四半期で102億ドル(約1兆1600億円)。通年では356億ドル(約4兆円)に達している。一方、小規模ビジネス向けの金融部門や一時貸付け部門「スクエア・キャピタル」も今四半期で52%売上を伸ばし、2200万ドルに成長した。

同社CFOのサラ・フライアー(Sarah Friar)は記者たちに、スクエア・キャピタルは2015年度に4億ドルの貸付けを行い、そのうち1億5000万ドル近くが今四半期の実績だと説明した。レストラン向けの宅配サービスCaviarも好調という。

スクエア本体の利益は前年並みを予測しており、2016年はEBITDA(利払い・税金・減価償却・償却控 除前利益)で600万ドルから1200万ドルを見込んでいる。

スクエアは2015年11月、ニューヨーク証券取引所に一株9ドルで上場。当日の終値は13.07ドルをつけたが、その後は8ドル付近まで低迷。今回の決算発表を受けて12ドル付近まで回復した。

スクエアCEOを務めるジャック・ドーシーは、彼が共同創業したツイッターのCEOも兼任中だ。ツイッターはユーザー数増加の頭打ちに直面し、ここ一年を通じ株価が下落している。同時に2つの上場企業の指揮をとる彼の手腕に注目が集まっている。

編集=上田裕資

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