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金融市場に関する記事を中心に執筆

Vadim Ermak / Shutterstock

欧州と日本で導入されたマイナス金利の実効性について、疑問が上がっている。

スイス、スウェーデン、デンマークといったユーロ圏と日本の中央銀行は、より多くのマネーが経済に注入されることを期待し、マイナス金利にかじを切った。しかし、これは未知の領域と言える試みであり、果たして思惑通りの効果が発揮できるかとの懸念も浮上している。

60カ国の中央銀行が出資する国際決済銀行(BIS)のエコノミストらは、3月6日に公開したレポートで「マイナス幅がさらに広がる場合、もしくは、マイナス金利が長期間続く事態になれば、今後の動向にさらなる懸念が生じる」と指摘した。

さらに「中央銀行は効果的な打ち手を出し尽くしたのではないかという懐疑が高まり、金融マーケットはこの数カ月、不安定化している」とも述べている。中国の失速と原油価格の低迷に対する不安も、今年のグローバルマーケットの混乱要因となっている。

マイナス金利が企業や家庭のローンの金利負担を減らし、経済の追い風になるかについて、エコノミストらは、「マイナス金利が家庭や企業への貸し出しレートに反映される必要があり、そうならない場合はこの政策の根拠は失われる」と述べた。また、長期資金を運用する保険会社と年金ファンドにとって、マイナス金利は大きな逆風となる。

同レポートは今週10日に予定される欧州中央銀行(ECB)の政策理事会を前に発行された。理事会ではさらなる金利の引き下げが議論される可能性もある。

日本銀行は1月、マイナス金利を導入した。一方で、米連邦準備制度理事会(FRB)は昨年12月に利上げを実施したが、それ以降は動きを見せていない。マイナス金利という奇策には異論や批判も相次いでいるが、債権王のビル・グロスなどはこの政策を歓迎している。

編集=上田裕資

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