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企業家、テクノロジー、ビジネスをカバーするジャーナリスト。

Syda Productions / shutterstock

米雑誌「ワーキングマザー(Working Mother)」を出版するワーキングマザー・メディア(Working Mother Media)が組織する全米女性役員協会(National Association for Female Executives、NAFE)は先ごろ、働く母親が働きやすい米国企業上位60社を発表した。いずれも「女性管理職にトップへの昇進の機会を提供してきた実績がある企業」だ。

NAFEは調査対象の企業に対し、女性の幹部職への起用に関して200項目以上の質問を提示。回答をまとめた。これら60社には1,000人以上の従業員がおり、取締役会に少なくとも2人以上の女性がいる。

60社のうち、半数以上には少なくとも4人の取締役がいた。取締役の平均28%が女性だったことになる。一方、S&P株価指数の採用銘柄企業の平均は19%だった。また、60社のうち女性がCEOを務めているのは8%だった(前年は10%)。管理職以上のポストに昇進した女性がいた企業は44%。ただし、昇進した従業員の大半は依然として、男性が占めている。

調査の結果、特に評価が高かった企業には、ミズーリ州を拠点とするPR会社フライシュマン・ヒラード(Fleishman Hillard)などが含まれる。従業員が1,600人を超える同社の65%が女性だ。さらに、幹部職の47%が女性となっている。

また、マサチューセッツ州に本社を置く生命保険会社マスミューチュアル(MassMutual)は、従業員の大半にあたる7,000人が女性。取締役の33%が女性だ。ロレアルの従業員は8,700人。うち65%が女性。同社は上級管理職の半数以上を女性が占めている。

さらなる改善が必要

NAFEのベティ・スペンス会長は、これら企業の現状は称賛に値すると述べる一方で、ビジネス界における女性の前進には、改善が望まれる点が数多く残されていると指摘。女性の進出が不十分な分野のひとつとして、企業の財務部門の幹部職を挙げた。

同会長によれば、NAFEが選んだ上位60社の中でも、財務部門のトップに女性が就いている企業は23%だ。フライシュマン・ヒラード(50%以上)やマスミューチュアル(50%)、ターゲット(39%)などのように驚くほど環境の良い企業もあるが、世界的にみても財務部門の主要なポストの大半は男性が占めている。

実際のところ、企業上層部での女性の昇進を全体的にみると、改善はあまりみられていない。スペンス会長は、「フォーチュン500企業やS&P500企業の取締役会、幹部職についてみてみると、ここ4年間には特に変化がないことが分かる」「NAFEランキングの上位企業でも同様だ。取締役以外には、変化がみられない」と述べている。

最近の調査によると、幹部職が30%を女性が占める企業は平均的に、より多くの利益を上げている。この事実だけでも、女性の起用促進プログラムやインセンティブの導入について立場を決めかねている企業を決意させるのに十分といえるはずだ。

しかし、さらなる前進には、すべてのレベルの従業員の間に文化的、精神的な変化が必要になるだろう。男女不平等は、さまざまな思い込みや偏見、経験や学習によって習慣化した行動から生じるものであり、解消には時間がかかる。

スペンス会長は、「女性に耳を貸さない人たちがいる。なぜそうするのだろうか」、「それは文化的なものであり、恐らく普遍的なものだ」と説明した。実査にそうであれば、こうした傾向は企業の利益その他に恩恵をもたらす多くの人的資源や能力が見逃されてしまう結果を意味しているといえるだろう。

編集 = 木内涼子

 

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