昨年ナイキ会長を退く意向を明らかにしたフィル・ナイトは既にスタンフォード大学の主要な後援者のひとりだ。2006年には1億500万ドル(約118億4,000万円)を寄付し、彼の名を冠した新たなビジネススクールが設立された。ナイトは、「このプログラムは上手くいくでしょう。未来のリーダーを育てるのにきっと役に立ちます」と述べた。
「寄付を頼まれることは多いですが、大抵私の答えはノーです。しかし、この奨学プログラムの場合、ヘネシー学長から話を受けて、即OKの返事をしました」とナイトは語った。
ジャーナリストのマルコム・グラッドウェルなどの批評家は「エリート大学への多額の寄付は、世の助けにはならない」と述べる。スタンフォード大学の基金は、2015年8月末現在で222億ドル(約2兆5,000億円)に上る。この点について尋ねると、ナイトは肩をすくめてこう答えた。「そんな批判が出てくるとは思いませんでした」
同奨学プログラムへの応募は2017年夏に開始され、2018年秋には最初の100名が入学する。3年のプログラムがフル稼働すると奨学生の数は300名となり、彼らは他の9,000名の大学院生と共に学ぶことになる。