バーバリーと大戦の素敵な関係[紳士淑女の豆知識]

春の日差しが楽しめる軽量トレンチコート。職人たちの手により完璧に仕立てられたコートは、ベルトを結ぶことによって、より凛とした面持ちとなる。裏地には、伝統の「バーバリー・チェック」が縫い合わされ、静かな存在感を放っている。トレンチコート230,000円(バーバリー・ジャパン TEL 0066-33-812819)photograph by Junji Hirose (Perle) | hair by hiro TSUKUI (Perle) | make-up by Yoboon (Coccina)


1920年で完成をみた現代のトレンチコート
トレンチコートの歴史は、トーマス・バーバリーが1912年に「タイロッケン」の専売特許を得たことから始まる。「タイロッケン」とは、ボタンを使わずヒモで「結び(tie)」、「錠前(lock)」のようにとめたことから名付けられたギャバジン製のコートのこと。1911年「バーバリー」から提供を受けたノルウェーの探検家ロアルド・アムンゼン大佐が、南極点到達レースで一番乗りを果たしたことから、その機能性は確固たるものとなった。

以降は塹壕(トレンチ)での戦闘にも対応できるよう、改良がかさねられていくことになる。戦後は、その防護性の高さと快適な着心地から、ファッショナブルなアイテムとして知られるようになった。

トレンチができるまで

1856年 ドレスメーカーとしての修業を積んだトーマス・バーバリーが自らのブランドを設立


1879年 トーマス・バーバリーによって“ギャバジン”が開発される


1908年 南極点到達を目指していたアーネスト・シャックルトンが、「バーバリー」のギャバジン製装備を使用して極寒から身を守り、その機能性が世間の知るところとなる


1912年 トレンチコートの前身である「タイロッケン」の専売特許を取得し、本格的なコートの製作が始まる


1920年代後半 この頃になると「バーバリー」の広告ビジュアルは、トレンチコートがメーンとなる

編集 = Forbes JAPAN 編集部

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