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Tupungato / Shutterstock.com

家計の負担が大きいと始まった携帯電話通信費の引き下げ議論。総務省内タスクフォースから出た「取りまとめ」の論点を検討する。

携帯電話通信費の引き下げ議論は2015年9月11日の経済財政諮問会議から始まった。会議の最後に安倍晋三総理大臣が「携帯料金等の家計負担の軽減は大きな課題である。高市総務大臣には、その方策等についてしっかり検討を進めてもらいたい」と総理指示を行った。これを受け、総務省に「携帯電話の料金その他の提供条件に関するタスクフォース」が設けられ、その「取りまとめ」が12月16日に発表された。

官邸の問題意識は、(1)家計における携帯料金支出が増加している。負担を軽減すべき、というものだ。タスクフォースでは、(2)携帯電話大手3社のスマホ向け月額最低料金が高い。スマホの日本の普及率は諸外国より低い。さらなる普及を図るために、利用量の低いライトユーザーも利用しやすいスマホ料金プランの提供を求め、(3)キャッシュバックや実質0円などで、新規ユーザーや乗り換えユーザーの端末購入補助を優遇している。利用者間の不公平の是正のため、端末購入補助を受けないスマホの長期利用者等の負担の軽減になるような料金プラン等の提供を求めている。

3つの論点は妥当なのか

これらの論点を検討してみたい。(1)家計における通信費の負担だが、本当に、家計の負担になっているのか。図1は、(二人以上世帯の)1世帯の1カ月間の支出に占める移動電話使用料の金額と支出総額に占める比率を時系列に示している。確かに、移動電話使用料は毎年増加し、約7,000円(02年)が1万1,600円(14年)に上昇した。支出総額に占める割合も同期間に2%から3.4%まで上昇している。しかし、家計に重圧感を与えていると断言はできないだろう。料金の上昇に見合う質の向上を実感する消費者も多い。

図1

図2は、スマホと従来型携帯電話(フィーチャーフォン)の所有率の推移を示している。スマホの保有率は14年に5割を超えた。しかし、主要国ではスマホ普及率は70%を超えているところも多い。ただし、日本の若年層(15~30歳)のスマホ普及率は、70%を超えている。スマホの料金が高いため消費を圧迫しているというのは、若年層なのかもしれない。

図2

伊藤隆敏 = 文

 

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