ビジネス

2016.03.17

働き方に革新を起こす、楽天とキユーピーの共通点

キユーピーのオフィス「仙川キユーポート」の最上階にある食堂の中心には、10種の惣菜が並ぶサラダバーがある(photograph by Ryuichi Yagi)

楽天クリムゾンハウスのお披露目会で会長兼社長の三木谷浩史は「単なるオフィスの引っ越しではない。経営のやり方、従業員の働き方に革新的な流れをつくりたい」と、新オフィスへの移転の意味を語った。

各地に分散していたグループ17社を仙川キユーポートに集めたキユーピーは「社是である『楽業偕悦』に立ち返り、キユーピーらしいユニークさを働き方やオフィスづくりで生かしたい」と宣言している。

両社ともに力を入れたのが社員食堂やミーティングルーム。業務を行うオフィスフロアは仕切りがなく、社内のどこででも仕事ができる環境をつくり、社員同士のコミュニケーションや働き甲斐に重点を置いた。

果たして働き方は変わったか?

キユーピーでは打ち合わせスペースが増えたことで会議数や会議時間が大幅に減り、会議資料の紙を65%減らしたという。楽天でも誘い合ってカフェテリアに行く機会が増え、国籍を超えて社員同士の輪が広がっているという。

オフィスのデザインが働き方に革新を起こすとしたら、日本のオフィスは大きく変わっていくかもしれない。

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三木谷社長のアイデアで実現した楽天クリムゾンハウスの内階段。異なるフロア間の行き来を容易にした。全社的に楽天カラーの赤を使用。

矢木隆一 = 写真

この記事は 「Forbes JAPAN No.20 2016年3月号(2016/01/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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