この地域にはディズニーの4つのテーマパークと4万室のホテルがあり、そこへの電力供給を狙っている。電力企業のデューク社は15年間の土地のリース契約を交わし、ディズニーに電力を供給する。ソーラーパネルの建設は昨年8月から始動し、今年2月上旬には見事なネズミ型太陽光発電所が出現した。
しかしながらこの“ネズミの頭”が生む電力は、わずかなものだ。天候に恵まれたフロリダでも、太陽光発電が稼働するのは一日6時間程度。デューク社は2024年までにソーラー発電容量を500メガワットに拡張する予定だが、現在この地域では9,000メガワット相当の電力が化石燃料発電により供給されている。
ミッキー発電所に対するディズニーからの支払額は、初年度で年間約50万ドルと推定されるが、これはディズニーランドのコースターも十分に動かせない電力供給量だ。2015年のこの地域の年間の電気代の総額は8,400万ドルだった。
とは言うものの、太陽光発電は成長が期待される分野だ。調査会社のIHSによると、5年前の世界の太陽光発電の総量はわずか40ギガワットだったが、今年は310ギガワットまで増加するという。今後はこのようなクリエイティブな太陽パネルが、世界各地で見られるようになるかもしれない。
米国では今年、5.6ギガワット相当の太陽光発電パネルが建設される見込みだ。これは、ディズニーのミッキーマウス型発電所、1,000個分の発電容量に相当する。