建設計画が予定より早く進んでいることについてドナルド・トランプは、かつて米国の中央郵便局として使われたオールド・ポスト・オフィスに肩を並べる建物は他にないとして、「この素晴らしい建物に再び息を吹き込むことができただけでなく、往時を大きく上回る状態にすることができた。非常に誇りに思っている」と述べた。
トランプの長女で、トランプ・オーガナイゼーション不動産部門の副社長を務めるイヴァンカ・トランプは、「(米政府の調達部門である)共通役務庁(GSA)との契約では、ホテルは2018年8月に完成の予定だった。だが、事業に関わるチームの尽力とGSAとの緊密な協力により、当初の計画より2年ほど早く開業できる見込みとなった。ホテルの規模と複雑さをからみて、異例のことだ」と発表した。
米政府はワシントンの一等地、ペンシルベニア・アベニューに19世紀に建設されたこの建物の改修工事をトランプ・インターナショナルに委託。同社は現代の洗練された、そして眼識のある利用者たちが期待する最新のテクノロジーとぜいたくな心地良さを実現する一方で、複雑な石細工や木彫りの装飾などを慎重に保存。優雅な装飾が施され、広々とした客室とスイートルーム合計263室からなるホテルを間もなく完成させる。
35室あるスイートルームのうち、ペンシルベニア通りに向いた専用玄関を持つ1室には、「トランプ・タウンハウス」の名が付けられる。約585平方メートルのこのタウンハウスは、首都ワシントンにあるスイートルームの中でも最もぜいたくな一室となる。
トランプ・インターナショナル・ホテル・ワシントンD.C.のミカエル・デマリク社長は、「当社で私が手掛けた5つ目のホテルだが、自信を持って、これほど高い関心を持たれ、事前の宿泊予約が殺到しているホテルは他にないと言える」「すでに2016年とそれ以降に多数のイベントの開催が予定されており、問い合わせも数多く受けている」と話した。
大規模な国際会議やイベントを開催するに十分な広さがある豪華なホールが必要だと考えた同社は、オールド・ポスト・オフィスの建物に別館を増築。「プレジデンシャル・ボールルーム」を開設した。首都で最大規模の、豪華なダンスホールになる。すでに結婚式やイベントの会場として、または企業や団体から利用について、数多くの問い合わせが寄せられているという。
イヴァンカはこのホテルについて、「アメリカの壮大さを示す象徴的な建物になる。重要な史跡から受け継いだ遺産と、その品位を基にした設計である一方で、全面的に現代的な方法で行われた設計になっている」と説明している。