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2016.03.01

世界が注目する「究極のオフィス」海外編 Airbnbほか

吹き抜けになっているAirbnbの社屋。ガラス張りのモダンなデザインながら、オフィスが暖色系で全体的に居心地のよさが感じられる。<br />photograph by Ramin Rahimian

米情報サイトの「働きたい職場ランキング」で1位を獲得したAirbnb(エアビーアンドビー)。写真は同社のエントランス。なんと4階までの吹き抜けだ。この驚きのデザインにはどんな意味があるのか? 新しい働き方をつくるのは経営者の「思い」を体現させたオフィスーー。世界が注目する海外のオフィス3選を紹介する。

エアビーアンドビー

2008年創業のアメリカの宿泊賃貸サービス「エアビーアンドビー」は、アパートからお城まで、190か国3万4,000以上の都市で展開中。「暮らすように旅しよう」という社是は、オフィスのデザインの端々に。

倉庫跡を利用した吹き抜け構造のサンフランシスコ本社(写真1,5,6)は、会議室や食堂など 多くの部屋が世界に実在する部屋や家をモデルにしている(2,7,8)。例えば、モロッコのベドウィン族の瀟洒なテントを模倣した会議室(3)や、 オーストラリアのビクトリア州ライ海岸にあったキャンピングカーのレプリカ型会議室など(4)。

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創業者に聞く「働きたい職場ランキング」1位の秘密

エアビーアンドビーでは、「クリエイティビティ(創造性)」 こそが、人類を特徴づける最も偉大な要素だと考えています。職場をデザインするに当たって心がけたのは、「暮らすように旅しよう」という我が社のミッショ ンを社屋に反映すること。そして、そこで働く私たち社員の気持ちをお客さまにもお見せすること。

「人と場所をつなぐ」のが、エアビーアンドビーに課せられた使命です。そこで、「どうすれば、オフィスという空間を使って人と人をつなげられるか」を考えました。オフィスを設計する際、自由に創造できる環境が社員同士の協力に与える重要性が見落とされがちです。

私たちが目指したのは、社員が分野横断的に協力し合い、何かを自由に創れるようなオフィス。各部屋のつくりは、世界各地のサービス利用者宅に学んでいます。そうすることで、私たち社員が、世界中に提供しているサービスをリアルに感じ取ることができるのです。

ジョー・ゲビア◎宿泊賃貸サービス「Airbnb」の共同創業者兼CPO(チーフ・プロダクト・オフィサー)。同社のデザイン部門を統括している。米名門美大「ロードアイランド・スクール・オブ・デザイン」でグラフィック・デザインと工業デザインの学位を取得。同大の評議員も務める。

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写真=ラミン・ラヒミアン

この記事は 「Forbes JAPAN No.20 2016年3月号(2016/01/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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