「地球にやさしいコンドーム」で3億円調達 28歳女性起業家

Meika Hollender




Sustain’s condoms: no Trojan warriors in sight.

女性のセクシュアリティにまつわる社会的偏見と実際の市場動向の間には大きなギャップがある。そのことを念頭に、ホランダー親子はパッケージデザインの美しさや、原材料の透明性にこだわり、女性にアピールする商品を送り出してきた。

創立から約2年経った現在、Sustainの商品はホールフーズ200店、ターゲット200店を含む全米約4,000店で販売されている。Sustain社の2016年の目標は、取扱店数を倍の8000店に増やすことだ。また少なくとも5点以上の新商品のリリースを予定している。看板商品はコンドームだが、意外にも潤滑剤の売れ行きがコンドーム以上に好調だという。

「潤滑剤は多くの女性にとって頼みの綱です。使うことを気まずく思う必要はありません」

事業拡大にあたり、先頃250万ドル(約2億8,230万円)の資金調達を行った。出資者にはセブンス・ジェネレーションの現CEOジョン・レプログル、ソフトウェア会社Asanaの共同創業者ジャスティン・ローゼンスタイン、女性用下着のスタートアップThirdLoveの共同創業者ハイディ・ザックらが名を連ねる。

セブンス・ジェネレーションズが様々な団体を支援してきたように、Sustainも税引前利益の10%を寄付に充てている。ミカたちは支援先として、米国の低所得女性のリプロダクティブ・ヘルス(性と生殖に関する健康)や家族計画をサポートする団体を選んだ。その中には全国で中絶クリニックを運営し、中絶反対派から猛烈な批判を受けている大手NPO、プランド・ペアレントフッドも含まれる。

「『なぜプランド・ペアレントフッドを支持するのか?』、『あなたたちはプロチョイス(中絶権利擁護派)なのか?』といった問い合わせが毎週のように来ます」とミカは言う。

「事業パートナーの候補だった人からも、リスキー過ぎる選択だと言われました。残念なことに世間の見方は二極化しています。ですが、私たちはブランドとしてプランド・ペアレントフッドを支援することに誇りを持っています」

編集=海田恭子

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