2月21日、サムスンはバルセロナで新型スマートフォンの「Galaxy 7」「Galaxy 7 edge」を発表。さらに、360度のVR静止画/動画が撮影可能な球形VRカメラ「Gear 360」を発表した。
イベントでは参加者全員に同社の HMD(仮想現実ヘッドマウントディスプレイ)Gear VRが配布され、バルセロナの街中でサッカーに興じる人々の360度動画が流された。
観客らが動画を鑑賞後にヘッドセットを取ると、壇上にはなんとグレーのTシャツ姿のマーク・ザッカーバーグが立っていた。ザッカーバーグはVRについて「私たちの生活や仕事、そしてコミュニケーションをも変える次世代のプラットフォームだ」と語り、「サムスンはモバイルVR体験を世界的規模でスピーディーに、しかも安価で提供できる唯一の企業だ」と述べた。
サムスンが2015年に発売したGear VRには、フェイスブックが2014年に買収したオキュラス・リフトの技術が採用されている。一連の新製品の発表後には、サムスンのモバイル事業部長、高東真(コ・ドンジン)がザッカーバーグを壇上に招き、握手する場面もあった。
サムスンにとって今回のイベントは、VR市場への参入を大きくアピールする場となった。同社ではGalaxyシリーズがモバイル事業部の利益の3分の2以上を占めているが、最近は振るわない。
サムスンはGalaxy S7を予約した顧客らにGear VRを無料でプレゼントするとしている。大きな出費になりそうだが、同社が新たな分野に注力するにあたって、必要な投資と言えるかもしれない。
サムスン競合メーカーもVR進出の動きを進めている。台湾のHTCは799ドルのVRヘッドセットViveの予約受付を2月末に開始する。韓国LGもVRヘッドセット360 VRを発表している。