グラスドアの調査によると、米国の女性の65%、カナダの女性の70%が、自分と同僚たちの賃金は平等だと考えている。だが、同じ質問について同様に回答した男性の割合がそれぞれ8%多いことを考えると、この結果の信ぴょう性はやや低くなると考えてよい。
このほか、自分の勤務先に限ってみれば賃金の平等は実現されていると考える人が多いことも分かった。米国では被雇用者全体の70%が、自身の勤務先では賃金が平等に支払われていると回答した。
だが、この回答を男女別に分析してみると、これについてもやや違った結果がみえてくる。「同一労働同一賃金」が実現されていると答えた男性が78%の企業で、同じ回答をした女性の数は60%にとどまる。
企業側は、こうしたデータをより注意深くみる必要があるだろう。労働者5人のうち3人は、男女の賃金格差があると思われる企業の仕事には応募しないと答えている。各国とも、女性は特にそうした職務への応募を避ける傾向にあり、米国では女性の81%が、「応募しない」と答えている。また、米、英、カナダの若年労働者層の間でも、同じ回答が目立っている。
また、賃金の平等は今後、同一労働同一賃金を定める法制度と企業側の努力によって実現されていくと考える労働者は、欧州よりも米国の方が多いことが分かった。