Close

PICK UP

I write about tech and lead the Forbes tech team in San Francisco

D Dipasupil / gettyimages

「Airbnb(エアビーアンドビー)」は赤の他人に部屋を貸すための宿泊仲介サイトだが、そのビジネスモデルはほんの数年前までは、“非常識”と捉えられていたものだ。

「私たちはみな、見知らぬ人には危険が付き物と教わって育ったはずだ」と語るのは、2月16日にカナダのバンクーバーで開催中の、TEDトークに登壇したAirbnbの共同創業者ジョー・ゲビアだ。
「我々は会ったこともない人々が信頼し合えるシステムを目指した」という。

ゲビアと共同創業者のブライアン・チェスキーCEOは共にデザイナーとしての教育を受けており、ホストとゲストの評価システムをうまくデザインすることで両者の間の信頼を築き上げられると考えた。

ゲビアは信頼がいかに築き上げられるかを体験してもらうために、オーディエンスに携帯電話のロックを解除して左に座っている人に渡してほしいと言った。戸惑うオーディエンスに対しゲビアは、自己紹介をしたらどうか? 子供の名前を教え合ったらどうか? などと質問して考えさせた。

ゲビアによると「うまくデザインされた評価システムは、信頼の構築のカギとなる」という。

評価システムをデザインするにあたり、人間の行動の原則や研究結果なども参考にしたという。例えば人は自分と似た人をより信頼する傾向にあり、自分と似ている部分が少ない人は警戒する傾向があるが、他者からの推薦によってその考えが変わることもある。

「レビューが3件以下だと影響は与えない」とゲビアは言う。だがレビューの件数が10件以上だと「自分と似ていることよりも評価が高いことを優先するようになる」という。

「秀逸なデザインによって偏見を乗り越えさせることができる」とゲビアは語る。

Airbnbが成功するにあたり評価システムを取り入れることは重要な要素だったが、慎重にデザインする必要があったのは評価システムだけではない。

Airbnbではゲストもホストも個人情報を公開しなくてはならない。情報が少なすぎると良くないし、その反対に、自分の過去の病歴などを詳細に語られても辟易してしまう。そこで彼らは自己紹介を記入するボックスを小さくし、簡単な自己紹介には十分だがそれ以上は書けないようなサイズにした。

「見知らぬ人は危険だという偏見を、デザインで克服できると考えたんだ」とゲビアは言う。

その賭けとデザインは利益を生んでいる。今では一晩で191か国の78万5,000人がAirbnbを利用して見知らぬ人の家に泊まるか、見知らぬ人を家に泊めている。赤の他人を信頼することは「かつて我々が考えたほどクレイジーなことではなくなった」とゲビアは語った。

編集=上田裕資

記事が気に入ったら
いいね!しよう

LIKE @Forbesjapan

Forbesjapanを
フォローしよう

FOLLOW @Forbesjapan

あなたにおすすめ

合わせて読みたい