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音楽、メディア、エンターテインメントビジネスを担当。

ビーツ・エレクトロニクス創業者のドクター・ドレ(左)とジミー・アイオヴィン(右)
(Kevin Mazur / Getty Images)

ある日、ドクター・ドレは一緒に散歩していたインタースコープ・レコード社長(当時)のジミー・アイオヴィンにスニーカーブランドの立ち上げを相談した。アイオヴィンはドレの案を一蹴すると、「それよりスピーカーを一緒に作ろう」と持ち掛けた。それから10年が経ち、二人が設立したオーディオ機器メーカー「Beats Electronics」には30億ドルもの値が付いた。アイオヴィンの考えが正しかったのは言うまでもない。

アップルは、同社としては史上最高額でBeatsを買収し、ドレとアイオヴィンはビリオネアの仲間入りをすることが確実視されている。アップルは、買収によってBeatsの二人の創業者を迎え入れ、Apple Musicに統合されたばかりの音楽ストリーミングサービス「Beats Music」や、ライブラジオサービス「Beats 1」などのコンテンツビジネスに彼らの豊かな才能を活かしたいと考えていた。

そして2月12日に、アップルにとって初めての自主制作TVドラマの主演をドクター・ドレが務めることが明らかになった。ニュースサイトHollywood Reportによると、ドラマのタイトルは「Vital Signs」で、ドクター・ドレの半自伝的な内容だという。1話30分で、ファーストシーズン全6話をネットフリックス方式で一挙に「Apple Music」で配信するという。エグゼクティブ・プロデューサーは、大ヒットドラマ「エンパイア」のプロデューサーを務めたロバート・ミュニックで、人気ミュージック・ビデオ監督のポール・ハンターが指揮をとるという。

今回のニュースによって、アップルによるBeats Electronics買収の目的が、創業者2名の才能と人脈の獲得であったことが、改めて浮き彫りになった。実際、Vital Signsの発案者はドレ自身で、アイオヴィンに相談後、アップルの幹部に提案したという。

誕生から40年が経つヒップホップだが、最近ではTVドラマ「エンパイア」や映画「ストレイト・アウタ・コンプトン」が成功をおさめるなど、その人気は高まるばかりだ。これまでヒップホップとは縁の薄かったブロードウェイでもミュージカル「ハミルトン」が好評を博し、あらゆる層にヒップホップが浸透していることがうかがえる。

ドレにとっては、今回のドラマ制作によって、これまで曖昧だったアップル社内での自身の役割を明確に示すことができたと言える。彼は今後も豊富なハリウッド人脈と資金力を活かし、アップルのために先進的なコンテンツを生み出していくのだろう。

アップルとドレにコメントを求めたが、回答は得られなかった。より詳しい情報を得るためには、今後の成り行きを見守るしかないようだ。

編集=上田裕資

 

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