2日目
2日目はかなりの早起きが必要だ。朝食はバルコニーでフルーツとコーヒー、くらいの時間しかないかもしれない。バルコニーからうっとりするようなローマの景色を眺め、少しだけ視線をずらすと、サンピエトロ大聖堂の一部が見えるはず。午前7時30分までには、そこに到着しておきたい。ローマの朝は、夜明けと共に起きる価値がある。
バチカン市国に入ろうとする人たちの中に、シティーワンダーズのガイドの姿を見つけることができるはずだ。システィーナ礼拝堂とバチカン美術館を巡るエクスプレスツアーに申し込めば、まるで法王を個人的に尋ねるVIPのように、列を作っている人たちの横をさっと通り過ぎ、システィーナ礼拝堂やいくつもあるホールの中に、その日のうちで誰より早く入ることができる。
ツアーの途中でガイドに特別聖年について質問しても、写真を撮ることに夢中になってもいいが、システィーナ礼拝堂の内部では、写真撮影は禁止だ。くれぐれも「アダムの創造」をこっそり写真に収めようなどとはしないこと。そんなことはしなくても、礼拝堂の中にいればそれだけで、まるで自分がその一部であるかのような気持ちになるはずだ。
システィーナ礼拝堂 (Photo Courtesy of City Wonders)
ミケランジェロの最高傑作の前で数時間を過ごしたら、次は車で十数分をかけて、建築家ダマスカスのアポロドーロスの最高傑作、パンテオン神殿を見に行こう。古代ローマ時代の建築物の中で最も保存状態が良いとされる西暦118年建造のこの神殿は、設置されている絵画や彫刻により、また画家ラファエロをはじめとする偉大な先人たちの墓所として、今も神秘的な存在となっている。
パンテオン神殿 (Photo Courtesy of DeMarco Williams)
次は、自撮り棒やら何やらを売り歩く人たちの間をすり抜け、パンテオンの前にあるロトンダ広場からレストラン「スクザーテ・イル・リタード」に向かう。いかにも観光客目当ての値段とサービスだが、チーズケーキやジェラートを食べて一休みするにはぴったりの店だ。きちんとしたランチを取りたければ、人混みから数ブロック離れた「リストランテ・グラーノ」か、「ラ・ノバ・カパニーナ」がお勧めだ。
食後は摂取した炭水化物を消費するため、徒歩で15分ほど歩いてみよう。かわいらしいブティックやいくつものジェラートショップを通り過ぎると、現れるのがスペイン広場とスペイン階段だ。マストの記念撮影をして、水飲み場でのどを潤したら、少しショッピングを楽しもう。プラダやグッチといった有名ブランドに加え、名前はあまり知られていない、数多くの店が並んでいる。バッグ店の「ジュスト」(Ju’sto)は、バッグの持ち手やストラップを自分で選び、その場でカスタマイズしてもらうことができる。
気が済むまでローマ観光(そして人混みとの闘い)を味わったら、再びタクシーに乗って、ホテルへ戻ろう。ただ、まっすぐ部屋に戻るのではなく、「384リストランテ」で食事を終えてからだ。ここは2年ほど前のオープン以来、ローマ市民に人気のレストラン。近代的なスタイルで、店内もちょうど良い広さだ。パティオもあって、足を伸ばしてゆっくりくつろぐことができる。とびきりおいしい4種のチーズのピザや、エビとオリーブが乗ったパッケリ(パスタ)、そして高い評価を得ている赤ワイン、ラツィオ産の「イル・ゲルソ」を楽しめる。
【Forbes Travel Guideの原文はこちら】
Spending Two Perfect Days In Rome