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2016.02.09 22:01

VW社の「逆を行く」カルロス・ゴーン帝国の経営戦略

カルロス・ゴーン (Harold Cunningham / Getty Images)

カルロス・ゴーン (Harold Cunningham / Getty Images)

トヨタ、フォルクスワーゲン(VW)、そしてGM(ゼネラルモーターズ)に次ぐ世界第4の自動車メーカーは、統計上では現代自動車(ヒュンダイ)とされる場合もあるが、それは真実ではない。この数年にわたって実質的な世界4位のメーカーはルノー・日産連合であり、今年もその流れは続くだろう。

日産とルノーはどちらもカルロス・ゴーンがCEOを務めている。また、ルノー・日産連合が主要株主となっているロシアのアフトワズ(Avtovaz)の会長もゴーンだ。ルノー・日産連合は製造プラットフォームやノウハウ、幹部、工場、技術、購買など全てを共有する。

OICA(国際自動車工業連合会)が公表する世界の自動車メーカーランキングに同連合が上位に来ることはないが、それはゴーンの意向でもある。

2015年は自動車メーカートップ3が販売台数を減らす中、ルノー・日産連合は前年比0.7%増の852万8,887台を販売した。日産は中国で、日本メーカーとしてトップシェアを持っているが、中国経済の減速にも動じる気配は無い。

ゴーンが築いた連合は、ナンバーワンの座に固執して失敗したVWとは真逆の道を行く。ルノー・日産連合で広報を担当するラケル・コンラート(Rachel Konrad)は次のように述べた。

「我々のゴールは品質や顧客満足度を犠牲にした規模の拡大ではない。デザイナーやエンジニアが素晴らしい車を作ることを第一に考えている」

編集=上田裕資

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