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Physicx / Shutterstock

非正規の修理店で修理したiPhoneは、iOS 9にアップデートした際に使用不能になる――。先週、英ガーディアン紙が掲載したリポートを発端に、アップルの製品ポリシーへの非難の声が高まっている。

この問題が発生するのはTouch ID(指紋認証)機能が搭載されたiPhone。ホームボタンやスクリーン周辺の部品を非正規店で修理した場合、その後の iOS 9へのアップグレード時に「エラー53」というメッセージが表示され、端末は使用不能になる。保存した写真や動画なども一切取り出し不能になり、いわゆる「文鎮化」状態になってしまう。

専門家によると、アップルはこの問題を承知しているが、ユーザーらに対して何の警告も行っておらず、数千台にも及ぶ端末が、この危険にさらされているという。

ガーディアンの記事には、シリア難民の取材でマケドニア共和国を訪れていたフリー写真家、アントニオ・オロス氏が登場。彼は昨年9月、取材中にiPhoneを落とし、端末を破損したため、現地の非正規の店でスクリーンとホームボタンの修理を行った。

その後の数ヶ月間、iPhoneは問題無く作動していたが、最新バージョンのソフトウェアへのアップデート通知に承諾ボタンを押すと、エラーメッセージが表示され、「端末は全く使えなくなった」という。その後、ロンドンのアップルストアを訪ねると「我々に出来ることは何も無い」と告げられ、270ポンド(約46000円)で新品に交換するよう勧められたという。

記事中でオロス氏は「アップデートで製品を使用不能にするなんていうことがあり得るのか? しかも、それをユーザーに報せずに」と激怒。
「先進国以外ではアップルストアはほどんと見つからない。故障したiPhoneを使えるようにするには小さなリペアショップに持ち込むしか無いのが現実だ」と彼は主張する。

同様の不具合を経験したユーザーは世界中に存在し、アップルの傲慢さに非難が高まっている。

アップル側としては、これは当然の措置と考えているようだ。ティム・クックはアップル製品のセキュリティを最重要視しており、生体認証情報は彼らの重要な資産だ。Touch IDに絡む部品(ホームボタン等)を交換することは、そのセキュア情報を危険にさらすことになり、ハッキングされたTouch IDが、不正利用されるといった懸念もある。

しかし、そういった事情を考慮に入れても、世界にはアップルストアが存在しない国も数多くあり、そこで暮らすユーザーが居る以上、アップルは別の選択肢をユーザーに与えるべきではないのだろうか。非正規店で修理されたiPhoneはアップルが何らかの形で動作確認を行ない、継続して使用できるようにする道もあるのではないか、と筆者は考える。

そのほうが「文鎮化したので、もう一台新しいiPhoneを買って下さい」と、客に告げるよりもスマートな対応と言えないだろうか。

編集=上田裕資

 

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