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2016.02.28 16:01

ゴルフ場の数は、その国の経済力に比例する?


ちなみに4位はカナダの2,300、5位はオーストラリアの1,500、さすが英国連邦の一員だ。この5カ国で世界の3/4を占める。一方、GDP世界2位に上り詰めた中国は、この10年間で3倍の500~700カ所に増えたといわれているが、深刻な水不足、共産党の腐敗などが原因で、昨今、新設のゴルフ場建設は原則禁止、さらには共産党員のゴルフ禁止令が出たとも報道されており、今後の展開が注目される。

ゴルフ大国アメリカの歴史を少しばかり遡れば、1929年からの金融恐慌は、アメリカのゴルフ界にも大きなダメージを与えている。1920年代の後半につくられた運営コストの高いゴルフコースやロケーションの悪い高級リゾート地のゴルフ場は閉鎖していくものも多かった。また、抵当権の設定されたコースやクラブハウスをいかに銀行の競売から免れさせるかに忙しかったともいわれており、まさに昨今の日本のゴルフ場の置かれた状況とそっくりだ。そう思うと人間のやっていることはどこも変わらないなとうれしくもあり悲しくもなる。




パブリックの雄ベスページ・ブラックコース
写真は、ブラックコース14番ホール。ベスページには、そのほかにレッド、ブルー、グリーン、イエローの4つのコースがある。ベスページ州立公園内に位置するこのゴルフ場は、1930年、大恐慌の真っ最中に、景気高揚策の一環として4コースが造成された。当時、数万人が造成のために働き、800人のキャディが職を得た。2002年、パブリックコースとしては初めて全米オープンを開催。


1番ティーグランドを囲む手すりに掲げられた看板には「このコースは非常に難しいので、腕に自信のあるゴルファー以外はお勧めしない」とある。(Chris Condon / Getty Images)


2002年、このコースで開催された全米オープンでは、タイガー・ウッズがただ一人、4日間通算アンダー・パーで回り、優勝している。(Donald Miralle / Getty Images)

こいずみ・やすろう◎FiNC 代表取締役CSO/CFO。東京大学経済学部卒。日本興業銀行、ゴールドマン・サックスで計28年活躍。現役中から、インターナショナルスクール・オブ・ アジア軽井沢・発起人、TABLE FOR TWO Internationalのアドバイザーなど社会貢献活動にも参加。お金のデザイン社外取締役、WHILL、FC今治のアドバイザー。

文=小泉泰郎

この記事は 「Forbes JAPAN No.19 2016年2月号(2015/12/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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