コンサルティング会社リーダーシップIQ(Leadership IQ)は先ごろ、好ましい働き方に関するインターネット調査を実施。労働者3,478人から回答を得た。その結果、職場に出勤して働く人と在宅勤務の人では、「仕事が大好き」だと答えた人の割合に2倍近い差があることが分かった。
調査ではまず、普段仕事をしている場所(職場、職場を含む複数の場所、自宅)を尋ねた。次に、仕事に対する気持ちを「大好き」「好き」「耐えられる」「嫌い」「大嫌い」の中から選んでもらった。
在宅勤務の人には「仕事が大好き」な人の割合が非常に高く、一方で「嫌い」「大嫌い」と答えた人はほとんどいなかった。
在宅勤務の人たちが「仕事が好き」な理由は、次の質問への回答からみて取ることができる。調査では、仕事への「熱意」と「締め切り」に対する考え方について、以下の質問をした。
・仕事において「平均的」であることは、嫌なことだと思いますか?
・仕事に優れた人物でありたいとは思っても、必ずしも「ベスト」ではなくてよいと思いますか?
当然ながら、平均的でいることに耐えられない人の方が、1位である必要はないと考えた人より仕事に熱意を持っているということになる。仕事が大好きだと答えた人たちの仕事への熱意について詳しくみてみると、在宅勤務の人の方が職場勤務の人よりも、強い熱意を持っていることが分かった。
従業員の大半を積極的で意志が固く、野心がある人にしたいなら、どんな人を採用すればよいだろうか。平均的であることに耐えられない人たちに違いない。調査で得たデータは、在宅勤務と移動しながら仕事をする人の中で「自分の仕事が大好き」な人たちが最も、仕事に最善を尽くすために努力する人である可能性が高いことを示している。
一番頑張る人たちは?
仕事の締め切りに対する態度にも、大きな違いがみられた。調査では、以下の文章のどちらがより自分に当てはまるかを尋ねた。
・徹夜をすることになっても、どうあっても必ず締め切りは守る。
・締め切りの先延ばしを頼まなければならないことがある。
これについても、仕事が「大好き」と答えた人たちについて分析したところ、徹夜をしてもよいと答えた人は、在宅勤務の人が職場勤務の人を大幅に上回った。
これらのデータは、次のように解釈することができる。在宅勤務の仕事を「大好き」になるには、積極的で意志が固く、野心があり、自発的な考え方を持つ人でなくてはならない。
在宅勤務は必ずしも簡単なことではない。孤立感、何かを逃すことへの不安、意思の疎通の不備、その他さまざまなものを抱えることになる。こうした問題を克服し、在宅勤務をうまくこなしていくためには、勤勉で強い意欲を持った人である必要がありそうだ。
在宅勤務や移動しながら勤務する人たちには、感情的な面や事務、業務管理などの面での支援が不足しがちだ。こうした人たちが良好に業務を継続し、キャリアにおいて目指すものを達成するためには、ベストであろうと自らを駆り立て、いつでも締め切りを守るために徹夜をするという姿勢を維持することしかない。
在宅勤務で仕事を大好きになるには、懸命に努力し、長時間働くことが必要だ。誰にでもできることではない。自宅で働いている人は一日中パジャマのままダラダラと過ごし、時々働いているだけだと思っている人もいる。だが、それは大きな間違いだ。