同社が見据える潜在的なグローバル市場の大きな部分を占めるはずだったインドネシアで配信ができなくなったのだ。インドネシアは中国、インド、アメリカに次いで世界で4番目に人口の多い国だ。
ウォール・ストリート・ジャーナルの報道によると、配信をブロックしたのはインドネシアの国営通信事業者Telkomだ。Netflixが配信するアダルトや暴力など一部の過激なコンテンツに難色を示し、同国でコンテンツ・プロバイダーとしての認可を得ていないとしたという。
調査会社eMarketerのシニア・アナリストPaul Vernaは、「Netflixはアジア進出にあたり、アジア向けのコンテンツを作ることだけでなく、検閲が必要なコンテンツの配信を制限することを考えなくてはならない。中国やインドネシア、中東諸国では、様々な問題に直面するはずだ」と分析する。Netflixは1月6日、新たに130か国でサービスを開始したと発表したばかりだ。
ウォール・ストリート・ジャーナルによると、インドネシア政府は来月、Netflixが同国で事業を進めることの可否を決める予定だ。Netflixにコメントを求めたが、回答は得られていない。
サービスを世界中に拡大したいNetflixにとって、インドネシアで配信を停止されたことは、同社に文化的・官僚的観点から様々な障壁があることを示唆している。「現在Netflixの成長を支えている大規模な海外進出計画は、簡単にはいかないだろう」とVernaは言う。「ボタンを押せば実現するというものではないのだ」