Meituan-Dianpingは、食品配達から映画のチケット予約、その他のレジャー関連まで幅広く展開する中国最大のオンデマンドサービスプロバイダー。2015年10月、Meituanとライバル会社Dianpingの統合によって設立された。当時、投資家たちが両社の獲得をめぐって終わりの見えないキャッシュ戦争を繰り広げ、最終的に両社は統合へと追い込まれる形で決着した。
現在中国の大富豪Wang Xingが率いるMeituan-Dianpingは、クーポン好きの中国人のスマートフォンユーザーを取り込むことで更なる事業拡大を目指しており、そのための新たな資金調達が必要となった。今回の調達は、テンセントの他に、DSTグローバルと TBPキャピタルの主導で実現。シンガポールのテマセク・ホールディングスとカナダのCanada Pension Plan Investment Boardが参加している。
昨年の取引額が258億ドル(約3.1兆円)となったMeituan-Dianpingは、中国のオンラインとオフラインショッピングの双方における絶対的なリーダーに成長したと胸を張る。しかしながら、アリババ傘下で同様のサービスを行うKoubei.comとの熾烈な競争は現在も続いている。
実際アリババグループは、6月に子会社のアント・フィナンシャルと共同設立したこのKoubeiに注力するため、Meituanの株式10億ドル(約1,200億円)を売却したとも報じられている。さらに、食品配達のスタートアップele.meの株式を12.5億ドル(約1,500億円)で購入。事実上27.7%の株式を保有する最大株主となったと、12月にCaixinが報じている。
中国のグーグルと言われるバイドゥ(百度)も同様にO2Oに力を入れている。同社の創業者でCEOの李彦宏(Robin Li)は、サーチエンジン以外の事業でそれ以上の収益をあげたいと話し、昨年、今後3年間で自社のローカルサービスサイトNuomiに32億ドルを注ぐとしている。