「すべての自動車がWeFuelとつながる未来を目指している」と共同設立者でCEOのAle Donzisは語る。「現在はサンフランシスコのメンロ―パークとパロアルトでサービスを提供しているが、今年中にベイエリアをカバーし、2~3年後には全米を網羅したい」という。
アメリカの3,200億ドル(約38兆円)のガソリン小売市場には他のスタートアップも参入している。シードラウンドで300万ドル(約3.5億円)以上の投資を取り付けたFilldは、2015年からシリコンバレーでサービスを展開している。同様のアプリであるPurpleは、2015年5月にロサンゼルスでサービスを開始した。
ガソリンのデリバリーサービスは、レストランの出前サービスDoorDash、買い物代行のPostmatesやInstacartとも比較される。WeFuelの共同設立者で、出身国のアルゼンチンでは石油・ガス会社に勤めていたJ.P. Freijoは、「ガソリンが食料品や他の分野に比べて遅れを取ったのは、規制が複雑だからだ」と説明する。
WeFuelも連邦や州、その他自治体の規制を遵守しなくてはならない。しかし、彼らはその規制の壁をクリアし、ようやくビジネスモデルを作り上げた。WeFuelではガソリン価格に加え、デリバリー代が7ドル49セント(約890円)がかかる。また月額19ドル99セント(約2,400円)で無制限のプランを提供し、自動車にガソリンの残量が分かるデバイスを搭載させ、必要な場合にはユーザーがその場にいなくても給油できるサービスも検討している。
同社は最近、FreijoがMBAの取得を目指しているスタンフォード大学のStartXアクセラレータープログラムに選ばれた。