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フォーブス ジャパン編集部 編集者

アリババ・グループ会長 ジャック・マー (CNBC / Getty Images)

知的財産権を保護すればアリババ帝国は崩壊

杭州の郊外に、1万6,000人の従業員が働くアリババの本部がある。マーのオフィスの3階下にあるのは、一種の作戦部屋。巨大なスクリーンに中国の地図が表示され、1〜2秒ごとに光の点が現れる。地図上の光の点が表しているのは、過度に価格が安い、写真のクオリティが低い、製品の説明が短すぎるといった条件を持つタオバオ上の取引だ。「疑惑フラグ」の立った取引は経過を観察し、その後に排除するかどうかを決定する。

ここに集まるのは、民間としてはおそらく世界最大規模の不正商品対策チームだ。2,000人が配置されており、全員がアリババの社員。13〜14年の活動費は合わせて1億6,000万ドル、スタッフの数は11年以降、5倍に増えた。「我々の『コピー商品を許容しない』という態度が、本気だということだ」と、マーは言う。

出店者のサイトに掲載された写真と真正品の写真とを比較し、違法なコピー商品を見つけだすソフトウェアもある。タオバオから閉めだされた模造品の数は、その1日だけで何万点にもなった。

アリババの“防衛大臣”を務めるのが、中国の警察で20年のキャリアを持つポロ・シャオだ。シャオによれば、14年だけで1億点の不正な商品がタオバオから排除されており、その9割はブランド企業ではなく、アリババ自身のチームが見つけたものだという。「我々は率先して問題を発見し、解決しているのです」と、シャオは言う。

だが、高度なソフトウェアと2,000人の目をもってしても、アリババの“モグラ叩き”は終わらない。タオバオへの出店を承認されるネットショップは1日に10万店前後にのぼるが、彼らが実際に商売を始めるまでアリババは必ずしもその意図を把握できないからだ。シャオも「完璧にはほど遠い」と認めている。

アリババは2年前から中国の警察との協力体制も強化しており、警察はアリババ本社に2人の要員を派遣。同社のデータをもとに、模造品の出所を割りだすソフトウェアを共同開発している。

マイケル・シューマン = 文 町田敦夫 = 翻訳

 

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