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Aaron P. Bernstein / Getty Images

米大統領選の共和党候補ドナルド・トランプは1月18日のスピーチで、アップルに対し製造拠点を米国に戻すように要請。さらにiPhoneのような海外で製造される製品に35%の輸入税をかけるべきだと主張した。

この「トランプ税」が実現するかどうかは別として、このことで米国でのiPhoneの価格がどうなるかについて検証したい。結論から言うと、iPhoneのコストは65ドル以上アップするかもしれない。

米IHDはiPhoneの部品の原価を231.5ドル(約2万7000円)、組立コストを4.5ドル(約524円)と試算している。部品の80%が国外から供給されると仮定すると、35%の関税が課せられれば16GBのiPhoneのコストは65ドル上昇する。

アップルは2015年に2億3100万台のiPhoneを販売した。そのうち40%が米国で買われたとするなら、それが国外で製造され35%の関税をかけられた場合、トータルで60億ドル(約7000億円)以上のコスト増となる。

iPhoneの製造を米国に移すにあたっての難題の一つは、製品を組み立て、生産工程を管理し、そして部品を供給するために大量の人手が必要になることだ。鴻海(ホンハイ)は中国でiPhoneの組み立てスタッフを100万人雇用しているという。アップルは米国で生産の自動化を進めるだろうが(中国でもそうしているだろうが)、それでも米国での人集めは困難を極めるだろう。退屈な作業をしたいと思う人はそんなに居ない。生産工程を管理できるエンジニアも不足している。

ほかにもサプライチェーンという課題がある。米国内で、iPhoneの組み立てに必要な何百万というユニットや何十億という部品を調達する製造インフラを確立することは非常に困難だ。トランプの提案を実行に移すことは現実的には不可能としか思えない。

編集=上田裕資

 

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