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2016.01.23

ED予防には「フルーツが効く」 男性2万5千人の調査で判明

Photo by Sandra Mu/Getty Images

これまで長い間、ED(勃起不全)は心疾患と関連があると考えられてきた。さらに心血管の健康と同様に、EDのリスクは食生活と関連があることが、これまでの研究で指摘されている。例えば昨年の研究結果で、心臓の健康に効果があるとされるコーヒーは(少量を摂取した場合)は、勃起機能の改善にも有効であることが分かった。

さらに新たな研究で、食生活に果物(特に抗酸化物質を多く含むもの)を適度に取り入れた男性は、EDリスクが低下することが分かった。この研究は英国のイースト・アングリア大学医学部の教授らが行ったもの。調査は2万5,000人の男性を対象に10年以上にわたって行われれ、被験者らは4年ごとに勃起不全も含む性機能の健康状態、食生活や運動習慣などについて回答した。

その結果、より多く果物を摂取する男性は、EDリスクが14%低下することが判明した。そして、特に抗酸化物質が豊富な果物トップ5(イチゴ、ブルーベリー、赤ワイン、リンゴまたはナシ、かんきつ類)を食生活に取り入れている男性のEDリスクはさらに低く、19%の低下が見られた。特にブルーベリーとかんきつ類がリスク低下に役立っている。

「フラボノイドを多く含む特定の食品を取ることで、糖尿病や心疾患などのリスクが減少する可能性があることは既に知られていた。今回の研究は、フラボノイドとEDとの関連性に初めて着目したものだ」と、研究メンバーのAedin Cassidyは述べている。

「フラボノイドは、果物や野菜、お茶、ハーブ、ワインなど、多くの植物性食品に含まれている。今回の研究では、一般に消費される6タイプの主なフラボノイドを調べた。すると、そのうち3つのタイプ、すなわちアントシアニン、フラバノン、フラボンが特に有効であることがわかった」とCassidyは言う。

アントシアニンはブルーベリーやチェリー、ブラックベリー、ラディッシュ、カシスといった、濃い青や紫の食品に多く見つかっている。またフラバノンとフラボンは、かんきつ類に多いことがわかっている。果物の摂取量はそれほど多くなくても、効果は期待できるという。「量に関しては、週数回、少量を取るという程度で十分です」とCassidyは述べている。

今回の研究結果の重要なポイントは、植物性食品をできるだけ多く摂取すべきだということだ。特に濃い色、そして様々な色(青、オレンジ、赤、紫、濃い緑)のものだ。毎日の食事にこうした色が加われば加わるほど健康的な食事になる。この法則は、男女を問わず、また年齢を問わず当てはまる。

編集=上田裕資

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