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Donald Iain Smith / gettyimages

成長著しい動画ストリーミング分野だが、ニッチジャンルに特化したアプローチで成功を収めているのが、クランチロール(Crunchyroll)だ。

同社は日本をはじめアジアの動画を世界に配信することに特化しており、有料会員数は75万人。登録会員は2,000万人以上に上り、『NARUTO-ナルト-疾風伝』や『進撃の巨人』等の日本のアニメや『花より男子~Boys Over Flowers』のようなドラマを、英語からアラビア語まで全7ヵ国語で配信している。同社はEllationという動画ストリーミングサービス企業の傘下だ。

EllationのCEOトム・ピケットは、クランチロールの成功はニッチ市場に特化したアプローチによるものだと話す。2006年にサンフランシスコで始動した同社は2008年に日本法人を設立し、テレビ東京と提携。「アジアのテレビ番組とアニメ番組」に特化し、関連ニュースやフォーラム、eコマース、ライブイベント、漫画といったプラスαのコンテンツを提供し、ファンの裾野を広げて来た。

「ネットフリックスやフールーの登場が、動画視聴の在り方を変えました。しかし、我々は特定分野を掘り下げることで、新たなビジネスを開拓したのです。このマーケットを我々ほど知る人は、ほかに誰もいません」

クランチロールの活動は、ウェブサイト上に留まらない。例えばAnime Boston 2015というイベントでは会員限定の特設ラウンジを提供した他、カンファレンス等をいくつも主催した。こういったイベントは、ティーンエイジャーをターゲットとしている。この年齢層は、各広告主が最も売り込みたい層の一つだ。クランチロールの会員は75%が35歳以下で、無料会員の平均年齢は、18歳となっている。

同社の競合はFunimationやDaisukiといった、アニメ関連のサイトだ。彼らの一歩先を行こうと、クランチロールはアニメスタジオと直接提携し、配信番組を共同制作する動きも進めている。

クランチロールの共同創業者のKun Gaoは、クランチロールが既にソニーやマイクロソフト、アップル、Loot Crateと強力な提携関係にあり、今後はアニメ制作者と直接手を組むと述べている。それと並行し、クランチロールは番組数を更に増やし、無料(広告あり)または月額6ドル95セントから視聴できるサービスを提供している。
「我々は引き続き、最も内容が充実した最高のコンテンツを選りすぐり、お客様に満足いただけるサービスを提供して参ります。日本のパートナーとの深い絆により、それが可能となりました」とGaoは話す。

動画ストリーミングサービスが一般化する中で、特定ジャンルのコンテンツに特化して成功を収めたクランチロールの試みは非常に興味深い。

編集=上田裕資

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