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2016.01.19

日本のベンチャー業界を牽引する企業 ベスト3

Kritchanut / shutterstock

日本の起業家ランキング2016 凄いスタートアップ55選では、「ベストIPO」「ベストM&A」「ベストファイナンス」を選出!その結果は?

日本ベンチャーキャピタル協会と協力し、2014年11月から翌10月までの1年間の中から、「ベストIPO」「ベストM&A」「ベストファイナンス」に該当する3社を選定した。

今回、ベストIPOは、特例で、該当期間外だが直近で上場したVOYAGE GROUPを選定した。選出の基準は「“IPOゴール”でなく、上場後も成長を続け世界を視野に入れたメガベンチャーになる企業」としたが、期間内に、この基準に該当する候補企業がなかったためだ。VOYAGE GROUPは、将来性はもちろん、多様な投資家たちとのコミュニケーションを糧に成長を続けたことが、選定のポイントになった。

M&A(合併・買収)の分野では、長らく「20億円の壁」と言われてきたなかで、今年は「チケットキャンプ」を運営するフンザがミクシィに約115億円、クイッパーがリクルートに約48億円でバイアウトと大型M&Aが相次いだ。その中で「ベストM&A」に選ばれたのは、スタートアップ側ではなく、買収側のKDDI。その理由は、大企業が事業シナジーを生む、よりよいカタチでスタートアップを買収することが、日本独自のエコシステム構築にとって重要だという観点からだ。

資金調達の分野では、スパイバーが96億円という大型資金調達を行い注目を集めたが、「ベストファイナンス」には、グローバルな資本政策という観点から、サウジアラビアや台湾の投資家からも資金調達を行ったGLMを選出した。




BEST IPO
voyage
VOYAGE GROUP
選考理由:上場後も成長する世界を視野に入れたメガベンチャーという基準の中で、上場後も業績を伸ばしている点。
上場前の多様な投資家との攻防により、経営基盤が強化されたことを高く評価。
アドテクノロジー事業、メディア事業のVOYAGE GROUPは2014年7月に東証マザーズ上場。翌9月に東証一部へ市場変更した。

BEST M&A
kddi
KDDI
選考理由:日本独自のエコシステムの創出という観点から、KDDIがスタートアップの買収を進めている点、また積極的に事業シナジーを起こすべく展開している点を評価。
KDDIのスマホ向けポータル「Syn.」を担うSyn.ホールディングスの配下にあるスケールアウト、nanapi、ビットセラーの3社が11月に合併した。

BEST FINANCE
glm
GLM
選考理由:日本のスタートアップが世界市場で戦うためには、資本政策もグローバル化が必要。
その観点から、GLMの資金調達戦略を高く評価。
電気自動車(EV)を開発・販売するGLMは8月、サウジアラビアの政府系投資会社リヤド・バレー・カンパニー、台湾の政府系研究機関から総額17億円の資金調達を行った。

編集 = Forbes JAPAN 編集部

この記事は 「Forbes JAPAN No.18 2016年1月号(2015/11/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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