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2016.01.13

百貨店メイシーズがリストラ&店舗閉鎖 暖冬で売上低下

Leonard Zhukovsky / Shutterstock.com v

米百貨店大手メイシーズは、低迷する売り上げと第3四半期の減収減益を受けた経費削減策の一環として1月6日、一連の店舗閉鎖と人員削減について発表した。

メイシーズは、昨年閉店した4つの店舗に続き、全米の770店舗中36の店舗を今春にも閉鎖する計画だと言う。

人員削減策では、全米に36店舗を構える傘下の高級百貨店ブルーミングデールズを含め、3,000人に上る従業員が解雇の対象になるが、メイシーズは半数を配置換させることを検討している。また、事務管理部門からは600人を解雇し、750人の従業員を抱えるセント・ルイスのコールセンターも閉鎖。管理職165人に自主退職の機会を与えるとしている。

「昨年の大幅な減収減益を踏まえ、今後の事業の効率化を図り生産性を高めるための取り組みです。厳しい現実に向き合い、無駄を省いて会社の資源を再編するため当面は痛みを経験せざるを得ません」と、メイシーズのテリー・ラングレンCEOは述べた。

この度のコスト削減策によって、今年度から年間約4億ドル(約470億円)の支出を削減することが出来ると期待されている。

昨年末のホリデーシーズンも、11月と12月の既存店舗およびライセンス部門で売上高は前年比4.7%減という厳しい結果だった。メイシーズは、北米地域の異例の暖冬のせいで、コート、セーター、ブーツ、帽子、マフラーといった冬物衣料の売れ行きが伸びず、さらにドル高の為、海外からの旅行者が買い控えしたことも大きな痛手になったとしている。

第4四半期の一株当たり利益(EPS)は、当初予測の2ドル54セント~2ドル64セントが下方修正され、2ドル18セント~2ドル23セントという新ガイダンスが提示された。

メイシーズは、2015年のEPSについても通年で4ドル20セント~4ドル30セントを、3ドル85セント~3ドル90セントに下方修正している。

今回のコストカットに絡む概算2億ドルの経費が、第4四半期の決算に反映されるはずだ。
メイシーズの株価は、前年比43%減。1月6日の時間外取引で2%増の36ドル89セントで取引を終えた。

編集=上田裕資

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