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stefanolunardi / Shutterstock

ウーバーなどの配車アプリが既存のタクシー業界を破滅に追い込む――。以前から懸念されていたシナリオが、ついに現実のものとなった。

昨年12月、サンフランシスコ市で最大のタクシー会社、Yellow Cab社は株主らに宛てた書簡で破産宣告を行った。このニュースは地元紙のサンフランシスコ・エグザミナーが報道した。Yellow Cab社は業務を継続しているが、「重大な経済的困難」に直面しており、大規模な組織改編の必要があるという。同社の苦境の原因は、配車アプリのウーバーやリフトとの競争の激化だという。

根本的な問題として、人々は以前ほどタクシーを利用しなくなった。ウーバーらが提供するサービスはタクシーよりも安くて便利な場合が多い。Yellow Cab社長のパメラ・マルティネズは書簡の中にこう記している。
「弊社の顧客数は年間約500万人ですが、以前はもっと多かった。失った顧客をなんとか取り戻したいと奮闘しています」

失っているのは乗客だけではない。ウーバーやリフトはフレキシブルな勤務体制を武器に、ドライバーたちを既存のタクシー会社から奪っている。書簡の中でマルティネズはこう続けている。
「誰でもいいからドライバーが欲しいという訳ではありません。Yellow Cabの一員であることを誇りに思うドライバーが欲しいのです。何故なら我々はタクシーで生計を立てるベストな環境を提供していますから」

Yellow Cabのケースは今後世界的に発生するであろう、配車アプリがタクシー会社を駆逐する流れの一端と思える。タクシー業者らは行政機関に盛んにロビー活動を行ない、彼らのビジネスをウーバーから守ってくれと請願している。しかし、時価総額600億ドルを誇るスタートアップ企業を打ち負かすことは困難だ。

ウーバーとリフトは昨年12月の単月のみで合計30億ドル以上の資金調達を行った。そして、その同じ月にYellow Cab は破産宣告を行ったのだ。

今後、配車アプリの隆盛が続けば、他のタクシー会社も同様な困難に直面するだろう。Yellow Cabの事例はタクシー業界が抱える不安をさらに増大させ、さらに反発が高まることが予想される。昨年夏にはウーバーに反対するパリのタクシー運転手の抗議行動が暴動騒ぎにまで発展した。

編集=上田裕資

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