環境性能や通信技術を個性で魅せるLEXUS

LEXUS LF-FC (c) LEXUS

先の東京モーターショーで、LEXUSがワールドプレミアとして披露したコンセプトカー「LFFC」。LEXUSの未来のコンセプトを示す「LF」シリーズを燃料電池とモーターで駆動する燃料電池自動車とした点から、今後、さらなる環境性能向上を実現していくLEXUSの意志がうかがえる。

車両とともに公開したムービーには、LF-FCが存在する、未来の車社会の姿がある。そこには、2つの「つながり」が描かれる。ひとつは、クルマ同士のつながり。住宅地の交差点で接近する車両を互いのセンサーが認識。道を譲る際には「After you」というメッセージを発し、譲られた車両は「Thank you」と返す。車載センサーや通信技術、ビッグデータを活用し、車両同士がコミュニケーションする将来像を描く。

もうひとつが、クルマとドライバー、クルマとパッセンジャーのつながり。動画内のドライバーは、手元の立体映像を用いて様々な操作を行っている。LF-FCのチーフエンジニアを務め、LEXUSの未来の技術シナリオの立案を担当するLexus Internationalのレクサス製品開発部、加藤武明主査は「先進安全技術が普及し、その先にある自動運転が見えてきた今こそ、クルマと人の対話が重視される。我々は、人と機械の接点を先進的かつハートフルに作っていくブランドだと、こうしたインターフェイスで示している」と語る。

その上で「クルマには、機能だけではなくエモーショナルな魅力が欠かせない」と続ける。「所有する喜び」「使う喜び」が、クルマの価値に直結し、すでに強く重視されるようになっていると言う。「移動体として極まるクルマと、ラグジュアリーなど趣味性が高く、個性的なクルマに二極化していく」(加藤主査)。

もてなしやラグジュアリーを突き詰め、海外メーカーと渡り合う個性を備えつつあるLEXUS。先進技術を個性的にパッケージし、消費者に新たな魅力を届けてくれる日本発のブランドとして期待が高まる。

lexus
駆動形式:インホイールモーター四輪駆動
全長:5,300mm
全幅:2,000mm
全高:1,400mm
動力:モーター+水素燃料電池スタック
※コンセプトモデルにつき、諸元変更の可能性あり

編集=Yumi Kawabata 文=Tsuzumi Aoyama

この記事は 「Forbes JAPAN No.19 2016年2月号(2015/12/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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