Anthropic(アンソロピック)が米国時間10月26日に提出したIPO(新規株式公開)の目論見書で、AI向けの半導体とデータセンターにどれほどの資金を投じているのかが明らかになった。2021年の創業以来、急成長を続けるAnthropicは、AIインフラにすでに190億ドル(約2兆9830億円)超を費やしている。さらに、今後20年間で総額5000億ドル(約78兆5000億円)を超える契約も、すでに結んでいる。
契約の相手には、アマゾン、グーグル、マイクロソフトといったハイパースケーラー(巨大なデータセンター網を運営する大手クラウド事業者)や、半導体メーカーのAMD、ブロードコム、エヌビディアが名を連ねる。
さらに、イーロン・マスクが率いるスペースX(SpaceX)の他、数多くのネオクラウド(AI向けの計算能力を貸し出す新興のクラウド事業者)やデータセンター運営会社とも、計算能力を調達する契約を結んでいる。CoreWeave(コアウィーブ)、グーグルが支援するFluidstack(フルイドスタック)、エヌビディアが支援するLambda(ラムダ)、Nscale(エヌスケール)などである。契約の多くはすでに公になっていたが、その金額はこれまで明らかになっていなかった。
Anthropicの支払い義務、2045年までに約157兆円規模に
目論見書によると、Anthropicは2026年6月末の時点で、半導体とデータセンター関連の契約により、2045年までに約5870億ドル(約92兆1590億円)を支払う義務を負っていた。AIのClaudeを手がけるAnthropicは、その後の4カ月で、新規契約と既存契約の変更を合わせて、さらに2660億ドル(約41兆7620億円)分の契約を結んだ。
この他に、AMDから200億ドル(約3兆1400億円)分の計算能力を提供される見込みだ。グーグルが設計した半導体の追加分として、さらに1250億〜1500億ドル(約19兆6250億〜23兆5500億円)も見込まれている。
つまり、2045年までにAnthropicが負う支払いの義務は、合わせて約1兆ドル(約157兆円)に達する可能性がある。これは、2050年までに世界でAIインフラ整備に投じられる総額としてコンサルティング大手のPwCが推計する31兆6000億ドル(約4961兆円)の約3%にあたる。Anthropic最大のライバルであるOpenAIは、2030年までに計算能力に7500億ドル(約117兆7500億円)を充てる計画だと報じられている。



