AI「Claude」を開発するアンソロピックが米国時間2026年10月26日、335ページに及ぶIPO(新規株式公開)の届出書を提出した。上場に向けた開示資料には、利用規約に違反する顧客からの売上や、経営幹部の個人警備にかかる費用など、社内の運営実態が記されている。Claudeの利用状況、顧客の支出額、業績、AIの安全性と悪用に関する警告も明らかになった。
規約違反顧客からの収入と経営トップの安全対策
アンソロピックは、2026年9月30日までの9カ月間の売上高の約5~7%が、利用規約に違反する顧客から生じたと推計している。対象は、同社のAIモデル、プラットフォーム、アプリケーションの利用に際し、利用ポリシーや商用契約条件に違反した顧客だ。
また取締役会は2025年、最高経営責任者(CEO)のダリオ・アモデイと社長のダニエラ・アモデイについて、「身の安全を守るため、個人向け警備サービスを強化する必要がある」と判断した。ダリオの個人警備サービスには約275万ドル(約4億3300万円)が支出され、プライベート機による移動費用は別途9万7000ドル(約1530万円)だった。ダニエラの個人警護、自宅の警備、移動には約129万ドル(約2億310万円)が費やされた。
Claudeの社内利用は250倍超、年間15億円超を支払う顧客は約250社
アンソロピック社内でのClaudeの利用量は、2026年1月から9月にかけて250倍超に増えた。2026年4月には、Claudeの社内利用を金額に換算した月間額が、株式報酬を除く月間人件費を上回った。
顧客側の年間支出額も大きい。アンソロピックのサービスに年間10万ドル(約1570万円)超を支払う顧客は、1万1900社を超えた。年間100万ドル(約1億5700万円)超の顧客も1900社超、1000万ドル(約15億7000万円)超の顧客は約250社あった。
ソースコードへの追加内容の90%以上を自社AIが作成
アンソロピックが開発するソフトウェアのソースコードに追加された内容の90%超は、Claudeが書いた。2026年7~9月の3カ月間に技術者1人当たりが追加したコードの総量は、2024年通年の技術者1人当たりの1日平均と比べて45倍を超えた。



