米国時間10月23日、米通信大手3社の株価が取引開始前の時間外取引で下落した。イーロン・マスク率いるスペースXが「Starlink Mobile(スターリンク・モバイル)」を全米第4の主要携帯キャリアとして確立する構想の一環として、米国内で少なくとも8万カ所の基地局を確保すべく携帯電話用の鉄塔を保有・賃貸する企業(鉄塔会社)と交渉していると報じられたことが背景にある。
スペースXが鉄塔大手と協議か、鉄塔側CEO「あらゆる相手と話す」
ブルームバーグは匿名の関係者の話として、スペースXが米国最大級の鉄塔保有企業Crown Castleなど、少なくとも1社と非公式に協議を行ったと報じた。Crown Castleは、全米で約4万基の携帯電話用鉄塔を保有・運営・賃貸している。
Crown Castleのクリス・ヒラブラントCEOは今週初めの決算説明会で、スペースXやアマゾンといった衛星インターネット事業者と通信タワー(携帯電話用の鉄塔)のリースについて協議したことがあるかと問われた。質問では、衛星インターネット事業者の例として、スペースXとアマゾンの「Amazon Leo(アマゾン・レオ)」が挙がった。「あらゆる事業者と話し合いを行っていると考えてもらって構わない」と答えていた。
マスクが地上無線通信網の構築を明言、報道では基地局8万カ所が目標
マスクは20日に行われたスペースXの決算説明会で、衛星通信サービス「Starlink(スターリンク)」を補完する地上の無線通信網を構築する計画があることを認めている。
またマスクは、通信網の拡大によってStarlinkは「最終的に年間数千億ドル規模の売上高を生み出す事業になる」との見通しを示したが、その時期や達成方法などの詳細については明らかにしなかった。
ブルームバーグは、スペースXが約8万カ所の基地局の確保を目指している点について、同社の地上通信網にかける野心の大きさを示すものだと指摘している。
米業界団体Wireless Infrastructure Association(WIA)は、2025年末時点の基地局と鉄塔の数を推計している。それによると、米国には小型基地局(スモールセル)を除くマクロセル基地局が約25万4850カ所あり、携帯電話専用に建設された通信専用タワー(鉄塔)は15万8500基あった。



