2026年9月7日、イタリアのヴィチェンツァにおいて、国際ジュエリー貴金属工芸品連盟(CIBJO)の理事会は、国際的なコミュニケーションにおいて人工ダイヤモンドおよび合成カラーストーンを表す唯一の記述語として「シンセティック(合成)」を使用することを推奨する決議を承認した。この採決は、「ラボグロウン(ラボ成長)」や「ラボクリエイテッド(ラボ作成)」を有効な用語として認めていたCIBJOの従来の立場を覆すものである。しかし、同じ発表の中に隠された最も重要な詳細がある。理事会は、「ラボグロウン」や「ラボクリエイテッド」が一部の法域で認められており、適用される場合には国内法が優先されることを認めた。つまり、CIBJOには自身が投票で決定した用語を強制する権限はない。同連盟自身の説明によれば、その構成員は消費者ではなく業界団体や商業機関である。今回の発表は、業界から業界に向けた単なる「勧告」にすぎない。
私の一族は1933年からダイヤモンド事業に従事しており、現在私自身も人工ダイヤモンドを扱っているため、この問題には明白な利害関係がある。どの言葉が正しいかという議論をするつもりはない。意味のある唯一の基準、すなわち特定の用語が消費者の信頼を築くか、あるいは損なうかというテストは、利害関係を持たない機関によってすでに実施されている。そのテストに照らせば、今回の採決は保護すると主張している消費者に対する裏切りだと私は考える。そしてここには、私の業界を超えたより広範な教訓が存在する。
国際基準との相違点
CIBJOの掲げる目標は消費者保護だが、同連盟の決定は米連邦取引委員会(FTC)や、最大級のダイヤモンド市場の一つであるインドの統制機関による決定とは対照的である。FTCは宝飾品ガイドを2018年に改訂するまで、何年もかけて見直しを行った。その際、消費者に混乱を招く可能性があるとして、推奨用語から「シンセティック(合成)」を削除したのだ。インド規格局(BIS)も同様の結論に達し、代わりに「ラボグロウン・ダイヤモンド」を推奨している。天然・人工の両方を鑑別・グレーディングする米国宝石学会(GIA)は、2025年に人工ダイヤモンドの鑑別システムを再構築した際も、一貫して「ラボグロウン」を使用し続けた。世界最大級のダイヤモンドブランドであるデビアスもこれに同意している。デビアスの親会社のCEOであるアントワーヌ・ボードは、フランスを除く地域では「消費者の間で一般的に定着している」として、「ラボグロウン・ダイヤモンド」を使い続けるとRapaportに語った。
CIBJO自体の集計によると、米国で販売される婚約指輪の数量の過半数に人工ダイヤモンドが使用されている。これは購入しているものに対して市場が混乱している状態ではない。明確な情報を受け取り、それに基づいて行動している市場の姿だ。
世界市場における一部にすぎない
Rapaportによれば、フランスは2024年に「シンセティック(合成)」を採用し、ロシアは2026年に続き、アフリカダイヤモンド生産者協会、ロンドンダイヤモンド取引所、世界ダイヤモンド取引所連盟も同様の方向性を支持している。この陣営は採掘および取引の利害が最も強い地域に集中しており、ダイヤモンドが実際に購入される地域のごく一部しかカバーしていない。多くの推計で世界最大のダイヤモンドジュエリー市場とされる米国と、最大の研磨拠点であるインドは、いずれもこの問題を検討した上で、反対の結論に至った。「シンセティック」は、世界的な議論で勝利を収めているわけではない。この主張を展開する当事者が、最も失うものが大きい地域で勝っているにすぎないのだ。
議決の場にいたのは誰か
CIBJOに対して公平を期すなら、人工ダイヤモンド側も主張を行ったものの敗れたということだ。CIBJO独自のラボグロウン・ダイヤモンド委員会の委員長であるウェスリー・ハントは、採決の延期を求める正式な要求が提出され、同委員会は「ラボグロウン」を選択肢として残すよう求めたと総会で語った。しかし、天然ダイヤモンドに依存する取引所や生産者協会に偏っていたと思われる総会によって、その意見は退けられた。
その影響力の背景には現実の巨額の資金が存在する。アングロ・アメリカンはデビアスの株式85%を約10億ドル(約1570億円)で売却しようとしているが、これは2001年の176億ドル(約2兆7600億円)から大幅に下落した額だ。この働きかけは勧告にとどまらない。全米宝石貿易協会(AGTA)もまた、FTCに対して2018年の見解を「是正」するよう求めており、そのために米国議会議員への説明を行っている。自らルールを設定できないと認めている団体が、ルールを設定できる規制当局にロビー活動を行っているのである。
他業界における命名基準の例
米国の酪農団体は2008年以降、オーツミルクやアーモンドミルクなどの製品から「ミルク(乳)」の表記を排除するよう規制当局に圧力をかけるため、1億ドル(約157億円)以上を費やしてきた。しかし米食品医薬品局(FDA)はその使用を認めた。同様に、植物性食品のラベルにおける「バーガー」や「ソーセージ」の表記を制限する食肉業界支援の法律は、アーカンソー州やテキサス州を含む複数の州で違憲として却下されている。またテキサス州でのある調査では、消費者の96%が植物性製品を正しく識別しており、義務付けられた免責事項を追加してもその正確性は向上しないことが判明した。
常にこのような結果になるわけではない。米議会が「GMO(遺伝子組み換え食品)」を馴染みの薄い「バイオエンジニアリング(バイオ工学)」に置き換えた際、消費者保護団体は透明性に欠けると主張したが敗れた。この例を挙げたのは、それが私の業界の主張とは逆の事例となるからだ。集中的なロビー活動は、実証的なデータに先んじて法制化に及ぶ場合、勝利することがある。だからこそ、消費者がすでに購入物を呼ぶために使用している名称を変更しようとする側にこそ、立証責任があるのだと私は考える。
主張すべき基準
天然であれ人工であれ、ダイヤモンドは共有される一つの要素、すなわち「製品がその名称通りのものであるという買主の信頼」によって売れている。ムンバイの宝飾店、ニューヨークの鑑別機関、アントワープの卸業者は現在、互いに意見の異なる別々の機関による別々の基準に従っている。これは、私自身のビジネスを含め業界が信頼を最も必要としているまさにその時に、カテゴリー全体の信頼を損なうものである。
私は業界団体を不当だと思っているわけではない。私自身、30年にわたりそうした会議の場に加わってきた。しかし、採決を行う総会と、保護すべき人々を対象に主張を検証する規制当局との間には明確な違いがある。もし「シンセティック(合成)」が本当に消費者のためになるのであれば、世界最大のダイヤモンド市場のうちの2つで「ラボグロウン」がすでに証明したように、その検証をパスするはずだ。それが証明されるまでは、買い手がすでに選択した言葉を尊重することこそが責任ある対応である。ヴィチェンツァでの採決結果が、店頭に立つ顧客の選択に優先することはない。



