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経営・戦略

2026.10.23 16:16

完璧な履歴書より「意欲」で選べ。採用の新常識

stock.adobe.com

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私たちは採用を複雑にしすぎている。企業は完璧な候補者を探すために多大な時間を費やしている。適切な学位、適切な役職、同業界での適切な経験年数、そして履歴書にすでに並ぶ申し分のない企業名だ。

しかし、長年にわたりビジネスを築き、さまざまな国、文化、経験レベルの人々と働いてきた中で、最高の候補者は必ずしも書類上で完璧に見えるわけではないと実感してきた。彼らが持っているのは「意欲」だ。学ぶ姿勢がある。責任を取る。仕事の質にこだわる。そして物事が困難になっても、すぐに「それは他人の問題だ」と判断したりしない。

ポテンシャルを求めていると言いながら、その仕事をすでにまったく同じ形で経験していない人を採用しない、ということはできない。自社のシステム、製品、プロセス、さらには業界についても教えることができる。はるかに教えるのが難しいのは、物事をきちんと成し遂げたいという意欲、やり抜く規律、そして計画通りに進まないときに当事者意識を持つ姿勢である。

履歴書は、その人がどこにいたかを教えてくれる。だが、その人がどこへ行けるかを常に教えてくれるわけではない。

なぜ「意欲」が重要なのか

完全に単独で完結する仕事など存在しない。コミュニケーションを取り、問題を解決し、顧客や同僚を理解し、状況の変化に適応しなければならない。時間が経つにつれ、意欲のある従業員は自分の担当業務の周囲にあるビジネス全体を理解し始める。やり方だけでなく、「なぜそれを行うのか」を学ぶのだ。自らの決断が顧客や他の部門、あるいは最終製品にどう影響するかを理解し、より優れた質問をするようになる。

かなり限定的な責任範囲からスタートした人が、徐々に意思決定や問題解決、リーダーシップにおいて他者から頼られる存在へと成長する姿を目の当たりにしてきた。まったく異なる業界出身であっても、知性、好奇心、そして私たちの業界を学ぶ強い決意を持った人々を採用したこともある。非常に価値ある人材へと成長した人々は、真摯に耳を傾け、ビジネスを学び、自分の役職以上のことを理解しようと努めていた。

経験が浅い人は最初は学ぶべきことが多いかもしれないが、適性のある人材はそのことを自覚し、それを補おうとする。自分より詳しい人を探し、注意を払い、質問をする。「分かりませんが、調べてみます」と言うことを恥ずかしがらない。

最も印象的な履歴書を持っていたからではなく、完成品に深いこだわりを持っていたからこそ、不可欠な存在となった人々を見てきた。彼らは他の人が見落とすような細部に気づく。自分の仕事に誇りを持ち、最終的に顧客のもとに届くものに関心を払うのだ。

同じ原則があらゆる業界や分野に当てはまる。こだわりを持つ人は行動が違う。目の前のタスクを完了するだけという水準より、個人としての基準が高い。このような人材こそが部署を変え、やがて会社を変えていくのだ。

「意欲」を評価する方法

意欲を履歴書から見極めるのは難しいため、面接がはるかに重要となる。候補者がどのように思考し、明らかな答えがない場合にどう行動するかを理解したい。「この人はまったく同じ仕事を経験したことがあるか?」と問うだけでなく、「この人はこの仕事で卓越した成果を上げるために必要なものを持っているか?」を知りたいのだ。

以下は、候補者を評価するために私が行っている質問の一部だ。

1. 対処方法が分からない責任を任されたときのことを教えてください。どう対応しましたか? 私が聞いているのは、その人の取り組み方である。質問したか? 問題を調べたか? 教えてくれる人を見つけたか? 答えを見つける責任を引き受けたか、それとも誰かが解決してくれるのを待ったか?

2. 指示されることなく自ら改善したことについて教えてください。 目の前にあることしか見えない人もいれば、改善の余地があることに自然と気づき、それをどう良くするかを考え始める人もいる。それこそが主体性だ。

3. 最近、独学で学んだことは何ですか? 応募役職に直接関係している必要はない。私が知りたいのは、その人が本来好奇心を持っているか、そして誰にも強制されていないときにも学び続けているかである。

面接を通じて、候補者が失敗についてどのように語るかに注目している。責任を受け入れているか? 何を学び、その後何を改めたかを説明できているか? また、候補者が私にどんな質問をするかも重要だ。その機会に心から関心を持っている人は、ビジネスを理解したいと考える。会社、顧客、課題、成功の定義、そして自分がどのように貢献できるかを尋ねてくるものだ。

身元照会先(リファレンス)と話す際は、候補者が実際にどのように仕事に臨んでいるか、責任を任せられる人物か、フィードバックにどう対応するかについての手がかりを探す。照会先に尋ねるお気に入りの質問の一つは、「この人をもう一度採用したいと思いますか?」というものだ。

履歴書の枠を超えて見る

もちろん、資格や技術的な要件、特定の経験が不可欠な職業も存在する。しかし、5年の経験がある人が自動的に2年の経験の人より優れているとは限らない。名門大学の学位が成果を保証するわけでもない。精巧に書かれた履歴書であっても、その人があなたのビジネスや顧客、あるいは一緒に働く仲間を大切にするかどうかは分からないのだ。

従業員は、入社した時点で完成品ではない。人は成長し、学び、私たちを驚かせる。採用時の役職を遥かに超えて成長した従業員を何人も見てきた。彼らは学び続け、責任を果たし続けることで、より優れたコミュニケーション能力、意思決定能力、リーダーシップを備えた人材へと成長した。

企業は研修、メンターシップ、リソース、そして機会を提供することができる。従業員が持参すべきなのは、その機会を活かしたいという意欲だ。学ぶための知性、人柄、自律心を備えているなら、喜んで教えよう。型破りな道を歩み、今の立場にたどり着くために人一倍努力してきた人がいたとしても、それを不利だとは思わない。そうした経験こそが、その人に回復力、工夫する力、そして決断力を与えたのかもしれないのだ。

意欲のある人材を見つけたなら、履歴書に特定の役職名や企業名がないことや、経験年数があと2年足りないという理由だけで切り捨ててはならない。完璧な履歴書は扉を開くかもしれないが、中に入った後にその人がどこまで行けるかを決めるのは「意欲」なのだ。

(forbes.com 原文)

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