米中間選挙が来月に控える中、テキサス州の連邦上院選に民主党から出馬するジェームズ・タラリコがイーロン・マスクと激しく衝突した。対立候補であるケン・パクストン(共和党)の支援団体に対して多額の資金を提供し、自身への攻撃を繰り返すマスクに対し、タラリコは「自分専用の連邦上院議員を金で買おうとしている」と非難した。
タラリコは米国時間10月21日夜、マスクが投稿した「タラリコには何か深刻な問題がある」という発言に反論した。
そのなかでタラリコは、「1人のトリリオネアが自分専用の連邦上院議員を買うことを許す政治システムの方にこそ、何か深刻な問題がある」と書き込んだ。
マスクはこれまでにもタラリコを「気味の悪いやつ」「純粋な悪」と呼ぶなど個人的な攻撃を繰り返しており、今回の投稿もその一連の流れに続くものだ。
タラリコは21日にヒューストン大学で行った選挙演説でも、マスクが「テキサス州を買い取ろうとしている」と主張し、「彼は我々の土地を欲しがり、水を欲しがり、我々の税金を欲しがっている」と訴えていた。
またタラリコは支持者らに対し、テレビや郵便受け、テキストメッセージで目にするネガティブキャンペーン広告は「ほぼ間違いなく」マスクが資金を出したものだと語った。
さらに対立候補のパクストンも批判し、「この壊れて腐敗したシステムの悪しき部分をすべて体現する」人物だと断じ、テキサス州司法長官を務めるパクストンが「自身の所属政党から弾劾訴追された」事実を指摘した。なお、パクストンはその後、州上院の弾劾裁判で無罪となっている。
マスクは9月、共和党系のスーパーPACであるSenate Leadership Fundに対し、7500万ドル(約120億円)と8300万ドル(約133億円)の2回に分けて合計1億5800万ドル(約253億円)を献金した。その後、同団体はこの全額をパクストン陣営を支援するTexas PACへと移している。今回の選挙戦における広告費の総額はすでに5億ドル(約800億円)を突破しており、連邦上院選として過去最高額を記録する見通しだ。
タラリコは投稿のなかでマスクを「トリリオネア」と呼んだが、フォーブスの推計によると、マスクの現在の推定資産額は9890億ドル(約158兆2000億円)となっている。21日の取引序盤にはスペースXとテスラの株価が上昇したことで一時的に資産1兆ドルの大台を回復したものの、その後両銘柄が上げ幅を縮小したため、再びその節目をわずかに割り込んだ。もっとも、こうした変動はあるにせよ、マスクが他を大きく引き離した世界首位の富豪であることに変わりはない。フォーブスの『リアルタイム・ビリオネア・リスト』で2位につけるアマゾン創業者のジェフ・ベゾスの推定資産額は3808億ドル(約60兆9000億円)となっている。



