ビットコイン価格は2026年夏に6万ドルをわずかに下回った後、8月には8万ドルを超える水準へ回復した。2026年のビットコイン相場は低迷しているが、懸念されていたような暴落を現時点では免れている。
そんな中、米金融大手JPモルガン・チェースのアナリストは、今後10年間のビットコインの収益率を試算し、基準シナリオでは株式、債券、金を上回ると予測した。
JPモルガンはビットコインの収益率10%を試算、主要モデルへの採用は見送る
同社の資産運用部門は、2027年版「超長期市場予測(2027 Long-Term Capital Market Assumptions)」で、ビットコインの今後10年間の収益率を初めて試算した。基準シナリオでは複利ベースの年平均リターンを10%と見込んだ。
ただし、正式な10年予測の策定や、バランス型ポートフォリオで分散投資先として採用するには時期尚早との立場を示した。価格変動が大きく、他の資産との値動きの連動性も安定していないためだ。主要な資産配分モデルには含めなかったが、他の資産との値動きの関係を比較する小規模な参考モデルにはビットコインを加えている。
資産運用部門の最高経営責任者ジョージ・ガッチは、報告書の序文に次のように記した。「間違いなく異例の時代だ。地政学、石油市場、財政赤字、資産評価、雇用市場を巡って不確実性と変動が極めて大きく、さまざまな情報が飛び交っている」。
JPモルガンのダイモンCEOはかつてビットコインを「詐欺」と批判
JPモルガンによるビットコインの収益率試算は、とりわけ大きな関心を集めた。同社の最高経営責任者(CEO)ジェイミー・ダイモンは、JPモルガンが暗号資産やブロックチェーンを扱う事業部門を拡充する間も、ウォール街でビットコインに最も懐疑的な経営者の1人だったからだ。
ダイモンは2024年にもブルームバーグに「ビットコインのような暗号資産のことなら、私はずっと詐欺だと言ってきた」と語った。また、ペットとして売られた石「ペット・ロック」や、新規出資者から集めた資金を既存の出資者への支払いに回す投資詐欺「ポンジ・スキーム」にもなぞらえた。2017年にはビットコインを詐欺と断じ、JPモルガンのトレーダーが取引していれば「愚かだ」として解雇すると警告したこともある。



