米国時間2026年10月20日までの12カ月間で、映画・テレビ番組の製作会社ライオンズゲート・スタジオ(LION)の株式は105.6%のリターンをあげた。S&P500の17.1%を上回り、この間ずっと株を持ち続けた投資家の資金は2倍になった。
ライオンズゲートは『ジョン・ウィック』シリーズなどを自社作品として擁し、映画とテレビ番組の制作・配給を手がける。2026年半ばには、ライオンズゲートの売上高の大半を映画が稼ぐようになっていた。同じ期間に、何カ月も前から同社に向けられていた買収への関心は、買収提案が出たと報じられるところまで進んだ。
では、株価がまだ下がっていた2025年10月より前に、ライオンズゲート自身が開示していた映画事業とライブラリー(同社がすでに保有している過去の映画やドラマシリーズ)の数字に、何かの兆しは表れていたのだろうか。
急騰前のライオンズゲート、四半期決算で2度高水準を示していた
ライオンズゲート自身の開示には、2025年10月より前に、のちの展開をうかがわせる兆しが2度表れていた。どちらも四半期決算でのことである。米国時間2025年5月22日、ライオンズゲートは2025年1〜3月期の決算を発表した。同社によると、映画部門の利益は、四半期として10年ぶりの高い水準に達した。
同じ決算で、ライブラリー売上高も前年同期比8%増の9億5600万ドル(約1510億円)と、過去最高を記録した。この数字は、同社がすでに保有している映画やドラマシリーズから得た、直近12カ月間の売上高である。
有料チャンネルStarzと分離、上場会社は制作スタジオ単体に
決算説明会で経営陣は、有料の映画チャンネルと動画配信サービスを手がけるStarz(スターズ)との分離を完了したことも明らかにした。これにより、LIONの銘柄コードで取引されている会社は、映画・テレビ番組の製作(スタジオ)事業だけを手がける会社になった。
2025年8月に再びライブラリー収入も記録更新、それでも株価は9.5%下落
ライブラリー売上高は、米国時間2025年8月7日の決算でも過去最高を更新した。直近12カ月間で12%増え、9億8900万ドル(約1563億円)に達したのである。この2つの決算発表をはさむ米国時間2025年4月18日から10月17日までのあいだに、株価は9.5%下落した。
率直に言えば、一貫した兆しを示していたのは、ライブラリー売上高だけだった。映画部門の利益の高さは1四半期限りの結果で、2025年4〜6月期には、会社全体で1060万ドル(約17億円)の営業損失を計上している。



