メタ(Meta)は、米東部時間2026年10月21日に発表した第3四半期決算で、640億ドル(約10兆1000億円)を超える売上高を計上した。あわせて、発行済み株式の数を2倍にする株式分割を発表した。議決権のない株式を新たに交付する方式で、人工知能(AI)事業を拡大しながら、最高経営責任者(CEO)のマーク・ザッカーバーグが経営権を維持できる仕組みだ。
メタの第3四半期決算は増収増益、株式分割も発表
2026年第3四半期の売上高は646億ドル(約10兆2000億円)で、前年同期比26%増加し、アナリスト予想を上回った。純利益は前年同期の27億ドル(約4263億円)から98億ドル(約1兆5470億円)へ増加し、1株当たり利益は3.83ドルとなった。前年同期の純利益が少なかったのは、ドナルド・トランプ大統領の「1つの大きな美しい法案」に伴い、約160億ドル(約2兆5260億円)の一時的な税負担を計上したためだ。
株式分割では、クラスA株を保有する株主に、保有株数と同じ数のクラスC株を交付する。クラスC株には議決権がないため、株式を分割してもザッカーバーグは経営権を維持できる。決算発表後、メタの株価は3%超上昇し、723ドルとなった。
設備投資は通期で最大約22兆8900億円
メタの第3四半期の設備投資額は349億ドル(約5兆5100億円)に達した。2026年通期の設備投資額は1350億~1450億ドル(約21兆3100億~22兆8900億円)を見込む。従来は1300億~1450億ドル(約20兆5200億~22兆8900億円)としていたため、予想の下限を引き上げた。
個人情報を巡る訴訟で、メタに約3兆9470億円の支払い命令
メタは10月21日、米ニューメキシコ州に250億ドル(約3兆9470億円)を支払うよう命じられた。陪審は、メタが個人情報の取り扱いについて消費者に誤解を与えたと認定した。
第4四半期の売上高は最大約12兆円、和解金も費用に織り込む
メタは2026年第4四半期の売上高を730億~760億ドル(約11兆5300億~12兆円)と予想した。2026年通期の費用は1750億~1790億ドル(約27兆6300億~28兆2600億円)に達する見通しだ。費用予想には、10代のSNS依存を巡る訴訟を解決するため、数十州の司法長官と合意した約180億ドル(約2兆8420億円)の和解金のうち、約半分を織り込んでいる。
フォーブスの推計によると、ザッカーバーグの純資産は2412億ドル(約38兆800億円)で、10月21日午後までに30億ドル(約4736億円)増えた。
AIエージェント「Muse」の利用者は数十億人に達する見通し
メタは第3四半期決算の発表に先立ち、利用者を支援するパーソナルAIエージェント「Muse」を公開した。Museは公開から40日間で1000万回を超えるダウンロードを記録し、2026年9月には米国のApp Storeで首位に立った。ザッカーバーグはMuseの成功を、複数の「大きな節目」の1つと位置づけた。
10月21日の決算説明会で、ザッカーバーグはMuseが「極めて高い収益性」を実現すると見込み、利用者が数十億人に達するとの予測を示した。Museを動かす計算処理のコスト効率も、2027年10月までに10倍に改善するとの見通しを示した。



