米宇宙企業スペースX(SpaceX)のトップ、イーロン・マスクがウクライナ軍向け衛星通信の移動速度制限を命じたと、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が報じた。ロシアと戦うウクライナ軍がドローンの運用に利用するのは、政府・軍向け衛星通信ネットワーク「スターシールド(Starshield)」だ。スターシールドは、一般消費者や企業向けの衛星通信サービス「スターリンク(Starlink)」の技術を基盤としている。WSJが引用した匿名の米政府当局者によると、マスクとドナルド・トランプ大統領は決定前に対応を協議したという。
スターシールドに接続できる移動速度を制限、ウクライナ軍の一部ドローンが使用不能に
WSJによると、マスクはウクライナ軍の機器がスターシールドに接続し続けられる移動速度に上限を設けた。一定の速度を超えて移動すると通信が切れるため、一部のドローンが使用不能になったという。
ゼレンスキーは米政府の関与を疑い、マスクとトランプの説明は食い違う
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、スターリンクの利用制限は「米政府からのメッセージ」を受けた決定だと考えているとNBCニュースに語った。
マスクは米国時間2026年10月14日、Xへの投稿で「速度や利用に関する制限は米軍が決め、最終的には米大統領が判断する」と述べた。トランプは19日、誰が速度を制限したのか知らないが、「突き止めたい」と語った。
マスク、トランプ政権と制限前に協議
WSJに証言した匿名の米政府当局者は、マスクとトランプがウクライナ軍向け衛星通信の制限を決める前に、速度制限について協議していたと主張した。WSJは、事情を知る匿名の人物の話として、マスクが制限実施前に複数のトランプ政権高官とも協議したと報じた。
フォーブスはホワイトハウスとスペースXにコメントを求めた。



