ネイサン・フィールダー監督のドキュメンタリー映画『You Can See Everything』は、公開週末の興行収入で記録的な大ヒットを収めた。
作品は、収監目前のエリザベス・ホームズに密着するところから始まる。ホームズは、シリコンバレーで血液検査ベンチャーのセラノスを創業し、CEOを務めた人物だ。投資家に対する詐欺罪と詐欺共謀罪で2022年に禁錮11年3カ月の判決を受け、現在も服役している。有罪となった投資家個人への詐欺3件では、投資家からの送金額が計1億4000万ドル(約221億2000万円)を超える。
報道によれば、『You Can See Everything』は現在、ドキュメンタリー映画としては史上初となるアカデミー賞作品賞へのノミネートを目指すキャンペーンを展開しているという(注意:本稿には『You Can See Everything』のネタバレが含まれています)。
映画で史上初のアカデミー作品賞ノミネートに向けて、A24がキャンペーン
アカデミー賞の最高栄誉である作品賞には、これまで1度もドキュメンタリー映画がノミネートされたことはない。しかし報道によると、本作の配給会社であるA24はこの部門に『You Can See Everything』を送り込むべく、キャンペーンを推し進めているという。
A24は主要部門の大半でのノミネートを目指すキャンペーンを展開しており、そのなかにはフィールダーとランス・オッペンハイムの監督賞も含まれている。監督賞もまた、過去にドキュメンタリー作品が手にしたことのない栄誉だ。
Varietyによると、A24はこれらの主要部門以外にも、編集賞、撮影賞、衣装デザイン賞、美術賞、音響賞、作曲賞、メイクアップ&ヘアスタイリング賞といった幅広い部門でのノミネートを目指しているという。
ドキュメンタリー映画がこうした部門で評価されることは不可能ではないものの、それは依然として極めて稀なケースだ。過去にはバスケットボールを題材にしたドキュメンタリー映画『フープ・ドリームス』(1994年)が編集賞にノミネートされた例があるほか、近年ではいくつかのドキュメンタリー作品が国際長編映画賞にノミネートされた例はある。



