Forbes JAPAN 2026年12月号は、AIで人的資本を拡張している「本当に強い会社」2026特集。今回、Forbes JAPANは東京証券取引所に上場している企業のうち、分析に必要なデータを取得できた3,531社を対象に、AIを自社の売上高や利益に結びつける「実装力」を評価する「拡張人的資本ランキング」と、AIやDXへの投資が将来の収益化につながる可能性の高さを評価する「AI/DX先行投資力ランキング」を作成した。AI時代に、「本当に強い会社」とは、どんな企業なのか。上位企業を率いる経営者たちの言葉と具体的な取り組みから、その条件を解き明かす。
AIやDXへの投資は、効果が即、売上高や利益に現れるものではない。それでも将来のあるべき姿を描き、必要な投資を行い、組織を変革する力がある企業はどこか。先行投資が収益化につながる可能性が高い企業ベスト20を紹介する。
AIやDXへの投資は一朝一夕に結果が出るものではない。だが、将来を見越して先手を打っているかどうかが、企業の持続的な成長と「稼ぐ力」の強化につながる。そこで、今回はサステナブル・ラボの協力のもと、AIやDXの投資が将来の収益化につながる可能性が高い企業をランキングした。
対象は、東京証券取引所に上場している企業のうち、分析に必要なデータを取得できた3,531社だ。各社の公開データを「AI/DX戦略」(15点満点)、「先行投資」(35点満点)、「実装証拠」(25点満点)、「収益化余地」(15点満点)、「統制・説明」(10点満点)の5つの観点から解析。業種ごとの事業構造や企業規模の違いを考慮して補正を加え、最終的なスコアを算出した。ここではサステナブル・ラボCEOの平瀬錬司による評価コメントとともに、上位にランクインした企業を公開する。
「AI/DX先行投資力」ランキングで重視したのは、AIやDXに先行投資し、自社の事業や社内業務への実装を進めることで、将来的な企業価値の向上や収益化が期待できるかどうかだ。経営トップがデジタル変革の意義を明らかにし、研究開発やソフトウェア、データ基盤、デジタル人材などへの投資が現場のユースケースや財務的な回収経路にどうつながるのかを説明できる企業ほど高評価となった。
ソニーグループやデクセリアルズなど「拡張人的資本ランキング」の上位にもランクインした企業は、「人の能力を高める力」と「AIやDXへの先行投資を現場実装する力」を併せもつと考えられる。一方で、「多くの企業には、AIやDX導入後の効果や投資回収状況を定量的に示す余地が残っている」と平瀬は指摘する。「取り組みの内容や導入件数だけでなく、業務時間の削減や顧客への価値創造、利益率や生産性向上などへの効果をわかりやすく、継続的に開示することが重要だ」



