日々の業務や市場調査、取引先の選定において、生成AIを活用する場面が日常的な風景となった。検索エンジンにキーワードを打ち込む従来の情報収集から、対話型AIに条件を投げて直接レコメンドや要約を得るスタイルへの移行が進んでいる。しかし、自社がどれほど実績を持ち、業界内で名を知られていたとしても、AIが示すレコメンドに名前すら表示されていないとしたらどうだろうか。
こうした懸念を裏付ける実証実験をCOODが行っている。それによると、東証に上場する全事業会社3899社を対象に、ChatGPT、Gemini、Claudeの主要3大生成AIに対する非指名検索の実態調査を実施。その結果、全体の90.1%に及ぶ3512社が、AIのおすすめとして一度も名前を挙げられていないことが判明した。
調査は33業種において、特定の社名を出さずに「この業界で信頼できる企業は?」といった質問を投げかけ、合計891回の実測を行う形で行われた。特定の一つのAIに偏った結果ではなく、3つの独立したAIすべてで同様の傾向が見られた点に、構造的な実態が浮き彫りとなっている。

業種別のAI非認知率を見ると、保険業が100.0%に達したのを筆頭に、情報・通信業が96.6%、小売業・不動産業が95.0%、サービス業が94.6%といずれも高水準となった。とりわけデジタル技術やAIの活用に明るいはずの情報・通信業において、96.6%もの企業がAIからレコメンドされていないという事実は、多くの組織にとって見過ごせないのではないだろうか。




