経営・戦略

2026.10.20 11:00

評価額320兆円で上場なら16兆円相当、アンソロピックが自社株5%を公益基金に拠出へ

Jakub Porzycki/NurPhoto via Getty Images

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アンソロピックは米国時間10月18日、新たに設立する公益基金に自社株の少なくとも5%を拠出すると発表した。労働市場の混乱をはじめ、AIが社会に及ぼす影響に対処することが目的だという。また、報道によれば同社は早ければ11月にも過去最大級と目される新規株式公開(IPO)に向けた準備を進めている。

アンソロピックが公益基金に株式5%、企業価値が伸びれば上積み

アンソロピックが18日に公開したブログ記事によると、同社は株主の承認を条件として新設される「Anthropic Public Benefit Fund」にまず自社株の5%を拠出する。

さらに、あらかじめ定められた基準から企業価値が50%上昇するごとに、取締役会の裁量によって自社株の2%が同基金へ追加拠出される可能性があるという。

同社によると、この基金を通じて非営利団体への多額の寄付や「特定の層への直接配分」を行うことで、パブリック・ベネフィット・コーポレーション(訳注:米国の企業形態の1つ)として「より高い柔軟性と規模」を確保できるようになるという。

同社はその一例としてAIが労働市場に与える影響を挙げ、この問題に対処するため、同基金を通じて「より大胆なアプローチ」を追求できるようになると述べた。ただし、その具体的な内容については明らかになっていない。

またアンソロピックは、「さまざまな形の支援」に柔軟に対応できるようにするため、この基金を非営利団体ではなく「完全子会社の合同会社(LLC)」として設立すると説明した。

ただしブログでは、同基金の株式を国内外での政治献金やロビー活動には一切使用しないと明記されている。

統治体制や追加拠出の基準は未公表、寄付は誰に届くか

今回の発表では、基金の全体的なガバナンス体制や、追加拠出の条件となる企業価値の具体的な目標水準については明らかにされなかった。また、「多額の寄付」の対象となる非営利団体や人々についても不明のままだが、同社は今後数カ月以内にさらなる詳細を公表するとしている。

公益目的のために充てられる株式は「全体の20%」に

今回の発表により、公益目的のために充てられるアンソロピックの株式は全体の「約20%」に達するという。同社によると、この数字は共同創業者6人が保有株の80%を寄付するという既存の誓約や、従業員による株式寄付に会社側が同額を上乗せするマッチングプログラムに、今回の新たな拠出を加えたものだ。

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翻訳=江津拓哉

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