働き方

2026.10.19 09:57

誰かがあなたを信じてくれた——今度はあなたが誰かにとってのそんなリーダーになろう

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私がアメリカに移り住んだのは、結婚してまだ数カ月の頃だった。インドでのキャリアを離れ、学ぶべきことが山ほどある国で、ゼロから出発したのだ。妻も私と並んで自身のキャリアを築いていた。その後数年の間に、2人の息子が生まれた。

その当時のある決断は、今もとりわけ胸が痛む。私たちがキャリアの基盤を築く間、2人の息子を約1年間、両親と暮らすためにインドへ送ったのだ。子どもたちと離れて暮らしながら、家族の将来を築こうとしていた。人生で最もつらい時期だった。

その経験を、犠牲と成功についてのきれいな教訓にまとめることはできない。そこには愛があり、野心があり、痛みがあった。同時に、私たちのキャリアを大きく変えたであろう支援もあった。両親による育児の助けに加え、仕事で成長するのを助けてくれた人々のことを思う。メンター、機会を与えてくれたリーダー、私の考えに疑問を投げかけてくれた同僚、そして私を信頼してくれたチームである。

そのことを思い出すと、自分がどのようなリーダーでありたいかが明確になる。眼前にいる同僚には、仕事以外の人生があるのだ。リーダーとして、仕事の割り当て、人材育成、フィードバック、業務量に関するあなたの決断は、その人物がキャリアを築くための力となる。

成長のための余白を作る

自分がまだ足場を固めている最中に、誰かに信じてもらえることの意味を私は知っている。そしてその信頼は、具体的な手助けを伴うときに最も大きな意味を持つ。

成長を促すための業務を打診する前に、引き受けることで何が必要になるかを話し合おう。その同僚の既存の業務量のうち、どれを減らすのか。何を新たに学ぶ必要があるのか。誰がサポートできるのか。

成長への招待が、すでに抱えているすべてをどうこなせばよいのかという不安を相手に残すものであってはならない。

期待する成果を明確にし、進捗を確認する時間を設けよう。難易度の高い仕事であっても、一人きりで対処させずに能力を伸ばすことができる。

成長への道筋は、ほかにも検討したい。部門横断のプロジェクトや顧客課題への責任は、その人が準備できていることを示す助けになるかもしれない。必要な能力を育み、かつ現実的に取り組める機会を探すべきである。

結論を出す前に耳を傾ける

私がアメリカで再出発したとき、貢献し、信頼を得て、自分を証明したいと思っていた。同時に、過去の経験がすべての答えを与えてくれるわけではないことも受け入れなければならなかった。

誰かが助けを求めることに消極的に見えるとき、その葛藤を思い出してほしい。

まずは好奇心を持って向き合うことだ。どの優先事項が競合しているのか、どこで期待値が不明確なのか、何が妨げになっているのかを尋ねる。仕事を管理可能にするために何が必要かを話し合うのに、相手の私生活の詳細を知る必要はない。

解決策を提示する前に、相手が答える時間を確保しよう。その上で、コーチングや優先順位の明確化、あるいは相反する要求の整理など、どのような対応を取るかを互いに合意する。次に取るべき行動と、状況を確認する時期を設定するのだ。

信頼を行動に移す

あなたの可能性を見出し、自信を深めさせるような責任ある仕事を任せてくれた人物のことを思い出してほしい。あなたも同じ体験を他の誰かに提供できるのだ。

その貢献がもっと評価されてよいはずの同僚を探してみよう。その人物の強みと、前進に必要なものは何かを見極める。そして、自身の持つ影響力を使って機会を創出するのだ。

分析能力は高いものの、経営陣との議論に参加した経験が乏しい人がいれば、調査結果をプレゼンテーションするよう促してみよう。準備を手助けし、事後には何が得られたかを話し合うとよい。

誰に目を向けるかについては、細やかな配慮が必要だ。自信を持って機会を求める同僚もいれば、目立たない場所で価値ある成果を上げている同僚もいる。

人脈の紹介、仕事の打診、あるいは推薦といった行動は、あなたからの励ましを具体的な形にする。その人物が新たな機会から学びを得られるよう、十分な期間かかわり続けることが重要だ。

誠実なフィードバックという優しさを届ける

同僚やメンターから受けた支援の中で最も役に立ったもののいくつかは、耳の痛い内容だった。時間が経つにつれ、真剣に向き合い、私の考えに疑問を投げかけてくれた人々に対し、より深い感謝を抱くようになった。

相手が活用できるフィードバックを提供することだ。何を観察したのか、なぜそれが重要なのか、改善とはどのようなものかを説明する。「もっと戦略的に」と言うだけでは、同僚は推測するしかない。提案を人員配置の判断と顧客ニーズにどう結びつけられるかを示せば、その人はどこから始めればよいかがわかる。

他者の視点を尊重すると口で言いながら、自分の立場をすぐに正当化してしまっては意味がないことを私は学んだ。私自身、今でも一度立ち止まって耳を傾けるよう自分に言い聞かせなければならない。真摯に他者の視点を受け入れる余地を持とう。自身の認識を改めるような気づきが得られるかもしれない。

耳の痛い指摘を受けたときは、具体的な例を求め、自分自身が何を改めるべきかを考えよう。自分の言葉に真摯に向き合ってもらえていると感じられれば、周囲は今後も率直に意見を伝えてくれるようになる。

自チームを超えて支援の輪を広げる

人の成長には周りの支援の輪が必要だと私は常に信じてきた。従業員は単一の人間関係を超えて、助言や機会にアクセスできるべきなのだ。

組織全体のキャリア開発を見直してみよう。従業員は社内での機会を見つけられているだろうか。ステップアップに必要なスキルを理解しているだろうか。チームの枠を超えてメンターとつながることができているだろうか。

人材に関する議論では、誰が意義ある業務を任されてきたのか、誰が見過ごされてきた可能性があるのかを問う。より大きな責任に向けて人材をどう準備しているのか、マネジャーに説明してもらうことだ。

その上で、取り決めを再確認する。メンタリングは実際に行われたか。成長のための時間は確保されたか。割り当てられた仕事は有益なフィードバックにつながったか。

こうした問いかけによって支援の確実性が増し、同僚が一人では解消が難しい障壁を見つけ出す助けとなる。

1つの約束から始める

同僚が直面するあらゆる困難を取り除くことはできなくても、自分の責任範囲の中で配慮ある行動をとることはできる。

次のキャリア面談で、こう尋ねてほしい。「次の一歩を踏み出すために、何が役立ちますか」。1つの行動に合意し、そこに立ち返る。相手が必要とするものを提供できない場合は、その制約を説明し、代わりに何が可能かを探ることだ。

自身のキャリアを振り返ると、私とともに未来を築いてきた妻、子どもたちの育児を支えてくれた両親、そして指導や機会を与えてくれたメンターや同僚の姿が浮かぶ。現在の私という存在は、数多くの人々の支えによって形作られたのだ。その感謝の気持ちは、私自身の行動を通して示されるべきである。

周囲の支えがあってこそ、今の私がある。そしてそれは今も変わらない。リーダーとして、あなたが割く時間、開く扉、そして果たす約束を通じて、あなた自身も誰かを支える存在になれるのだ。

(forbes.com 原文)

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