欧州

2026.10.19 08:30

フランスを揺るがす抗議デモが暴徒化、2000人超逮捕──マクロン大統領、「怒りと恥」を表明

Photo by Nicolas Economou/NurPhoto via Getty Images

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フランス現地時間の2026年10月17日、公立学校の環境悪化と生活費の上昇に抗議するデモが全国で起き、近年で最大規模の抗議行動となった。デモは各地で暴動や放火に発展し、2000人超が逮捕された。2027年の大統領選挙を控え、フランスの政治家は騒乱の責任を巡って互いを非難している。

内務省は参加者を約55万人と推計、逮捕者は2000人超

フランス内務省は、10月17日の抗議デモに全国で約55万人が参加したと発表した。デモは主に学生運動の組織と労働組合が主催した。ただ、フランス労働総同盟(CGT)は参加者を80万人超と推計しており、参加人数の見積もりには大きな開きがある。

ローラン・ヌニェス内相はXへの投稿で、全国で2000人超が逮捕されたと明らかにした。エマニュエル・マクロン大統領は「破壊行為に加わり、政府機関や企業を襲い、市庁舎まで略奪した者は訴追され、処罰される」と強調した。

警察などの職員と消防士600人超が負傷、17歳の2人も重傷

ヌニェスによると、10月17日には警察などの法執行機関職員と消防士が合わせて600人超負傷した。デモ参加者が同日に何人負傷したかは、直ちには明らかにならなかった。

フランス通信(AFP)の報道によると、少なくともデモ参加者2人が重傷を負った。サン・テティエンヌでは17歳の少年が、群衆を制圧するためのグレネード(手りゅう弾)の爆発で片手を失った。ミュールーズでは17歳の少女が片目を失った。

校舎の老朽化や教員不足への抗議が放火や破壊行為に発展

抗議運動の発端は、2026年に高校生が始めたデモにある。中道派のマクロン政権が緊縮策を進める状況で、校舎の老朽化や教員不足など、公立学校の環境悪化が主な抗議対象となった。2026年9月中旬までに労働組合も加わり、列車の車掌や教員など組合に所属する労働者がストライキに参加するようになったと、ロイターは報じている。

リモージュの市庁舎が全焼、マルセイユやパリでも混乱

10月17日には暴力行為が頂点に達し、全国の自治体が相次ぐ暴動、器物損壊、放火を報告した。特に衝撃的だったのは、フランス中部リモージュで、暴徒が19世紀に建てられた歴史的な市庁舎へ侵入し、放火して全焼させた事件だ。

他の都市でも地元企業への器物損壊が起き、デモ参加者が政府機関の建物や著名な建造物に接近した。マルセイユでは抗議者が市庁舎に侵入し、パリでは大統領官邸のエリゼ宮にデモ参加者が接近したと、仏紙ル・モンドは報じている。

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