経営・戦略

2026.10.18 07:29

成果を出す戦略を描く:経営幹部のための実践ガイド

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戦略とは、本来何だろうか。それは計画であり、目標であり、達成すべきアイディアだ。しかし、計画だけで成果を上げることは難しい。効果を発揮させるには、戦略を実行へと落とし込み、それをサポートする体制を整え、影響を測定するためのデータを用意する必要がある。

経営コンサルティング会社ブルックス・インターナショナルCEOのルイ・ダマセノ氏に、計画段階を突破して企業に変革をもたらす方法について話を聞いた。詳細は本ニュースレターの後半でお届けする。

それでは、次回まで。

経済指標

労働市場の減速傾向は、当初の予測以上に進んでいるようだ。労働統計局によると、9月の非農業部門就業者数はわずか2万9000人増にとどまり、失業率は0.1ポイント上昇して4.2%となった。また米政府は7月と8月の雇用伸び率も下方修正し、7月は2万1000人増から1万人減へと転じ、8月は16万2000人増から13万3000人増へと減少した。

同じく先週発表されたADPの民間雇用統計は、やや楽観的だった。ADPの発表によると、9月は9万人増となり、そのうち60%以上が教育・ヘルスケア分野であった。しかし、より広い文脈で見れば政府統計と調和している。ADPの報告では8月がわずか3万6000人増、7月は4万4000人増にとどまっていたからだ。

雇用率は米連邦準備制度理事会(FRB)が金利変更を判断する重要な要素だが、インフレ率も鍵となる。国連食糧農業機関(FAO)の月次報告書によると、世界的な食料価格は2022年以来の最高水準に達している。価格上昇の背景には、ホルムズ海峡や黒海での海上輸送の混乱に加え、気候問題による不順な生育環境がある。

全米自動車協会(AAA)によると、軽油価格は多少下落したものの、全米平均で依然として1ガロンあたり6.32ドル(約1万未満円)となっている。軽油価格の高騰はインフレをさらに押し上げる要因となっている。世界中で商品を輸送する大型輸送機器の大半が軽油を動力源としているためだ。Forbesシニアコントリビューターのロバート・ラピア氏は、製油所でのボトルネックや、世界的な石油経済の一部が利用不能になっていることなどを挙げ、価格高騰の理由を分析している。主要7カ国(G7)は先週、品不足と価格変動を緩和するため、今後4カ月間で備蓄から計1億バレルの軽油を放出することで合意した。

注目のニュース

ナイキは復活への軌道を描いてきた。しかし先週発表された四半期決算を見る限り、同社は正しい方向に向かっていない。スポーツウェア大手の同社の株価は、木曜日の決算発表後に13年ぶりの安値を記録した。売上高は予想の113億ドル(約1兆7900億円)に届かず112億ドル(約1兆7700億円)となり、2027年度の売上高見通しを「1桁台後半」下方修正したと発表した。

軌道修正を図るため、CEOのエリオット・ヒル氏は2031年までに25億ドル(約3950億円)のコスト削減を見込む新たなオペレーティングモデル「Pace」を発表した。同計画は、ナイキをより機敏で効率的、かつアスリートに焦点を当てた企業にすることを目的としており、2027年から人員削減も含まれる予定だ。ヒル氏は来月のナイキ・インベスター・デイでPaceとその仕組みについての詳細を共有すると約束したが、Forbesシニアコントリビューターのジム・オスマン氏は、この計画は遅すぎるように見え、ナイキがどの職種を削減できるのかも不明だと書いている。

ナイキでキャリアの大半を過ごし、前経営陣のもとで失った地位を取り戻すべく2024年に引退から呼び戻されたヒル氏は、期待された再建作業の多くをこなしてきたとアナリストはロイターに語るが、問題は引き続き同社の重荷となっている。少なくともナイキは、事態が悪化したり新たな問題が発生したりするよりも早く、課題から脱却できることを示す必要がある。オムニセンドのEC・リテールアドバイザーであるグレッグ・ザコヴィッツ氏は、ナイキが優れたランニングシューズを作っているのは幸いだとロイターに語った。「彼らの前には依然として険しい上り坂が続いている」

ヘッドラインから

最近の調査によると、経営幹部の報酬は大幅な増加傾向にある。ディリジェント・マーケット・インテリジェンスの最新レポートによると、S&P500構成企業のCEO報酬の中央値は2025年に8%以上増加し、1820万ドル(約28億8000万円)に達した。また、新任CEOへの現金による契約一時金(サインオンボーナス)も昨年、過去6年間で最高を記録し、平均370万ドル(約5億8500万円)となった。

「両指数が力強い株主総利回りを生み出す中で、業績連動型の株式報酬や株式付与がこの水準の成長を後押しした」とディリジェント・マーケット・インテリジェンスの編集長ジョシュ・ブラック氏は声明で述べている。「取締役会もまた、CEOを世界的に稀少な人材プールと見なす傾向を強めている」

それは事実かもしれないが、従業員や株主の受け止め方は少々異なるかもしれない。経済政策研究所(EPI)が先月発表したレポートによると、昨年のCEOの報酬は一般労働者の325倍に達した。1978年から2025年にかけて、トップCEOの報酬は1316%増加したのに対し、一般従業員の給与の伸びはわずか28%にとどまる。CEOと従業員の格差は、一部の企業ではさらに極端だ。オラクルの年次委任状説明書によると、一回限りのボーナスにより、共同CEOの1人が従業員の中央値の6623倍の報酬を得たが、同社の株価下落により最終的にそのボーナスが支払われることはなかった。

明日のトレンド

戦略を行動に変える方法

CEOにとって戦略を持つことは重要だが、戦略そのものが成功を保証するわけではない。

「戦略は多くの意味で、概念に基づき、動機づけられるものだ」と、経営コンサルティング会社ブルックス・インターナショナルCEOのルイ・ダマセノ氏は語る。「それは戦術になる。そしてある時点で、実行可能なものにならなければならない。そこで組織が非常に重要な実現手段になる。人もそうだ。人だけでなく、方法もである」

ブルックス・インターナショナルは、リーダーが戦略を単なる構想にとどめず、組織内で意味のある行動を促す方法に焦点を当てている。ダマセノ氏は、リーダーは従業員をアスリートチームのように見るべきだと述べた。共通の目標に到達するため、全員がそれぞれ異なる役割を担うという考え方だ。

これは簡単に聞こえるが、実際には明確に定めるのはかなり難しいと彼は言う。CEOは、リーダーシップチームの支援を受けながら、大きな構想と達成すべき具体的な目標の双方について戦略を定める。そして、その目標が貢献すべき相手は複数に及ぶことが多い。成功とは顧客と従業員を満足させることであり、金銭的な成長を期待する投資家や株主も存在する。

最もよく実行される戦略は、CEOの指示を受け止め、リーダーを支え、自らの仕事を果たして戦略を前進させる準備ができている経営陣から生まれるとダマセノ氏は述べた。

「CEOは『私のリーダーシップチームは本当に、本当に私と同じ方向を向いているのか。そして、それが何を意味するのかを本当に理解しているのか』と問う必要がある。そうしてリーダーシップチーム自体が、そのCEOを本気で押し上げるのだ」とダマセノ氏は言う。

AIは戦略の策定や実行において役立ち得るが、適切に使用される必要がある。ブルックス・インターナショナルでは、さまざまな経済シナリオや経営判断、テクノロジーの統合に基づいて将来起き得ることを予測するため、ダマセノ氏がエキスパート・モデリングと呼ぶ手法を使用しているという。AIは企業のパフォーマンスを最適化するのに貢献する。誰がどの行動を実行すべきか、最高の決定を下すためにどんな情報が必要かを解明するのに役立つからだという。

しかしダマセノ氏は、AIを持つこと自体を目的に企業へ導入すべきではないと言う。AIから最大の価値を引き出す企業は、それをシンプルな言葉で考えている。望ましい最終結果は何か、そこへどう到達するのか。その結果が妥当で正しいことをどう担保するのか。そして、それは会社にどう価値を加えるのか。

「AIは、連動し、かなり管理された環境に置かれている限り、真の実現手段になる」と彼は述べた。「AIは要件に直接的な価値を加え、最終的には収益に直接的な価値をもたらす」

経営トップチームとの認識を統一し、戦略を推し進めたいリーダーに対し、ダマセノ氏はミッション主導型の経営幹部が、ビジョンと戦略、ならびに明確なビジネス目標を明快に提示して率いるべきだと述べた。健全なビジネスとは、達成し、勝利する方法を学ぶものだという。

「リーダーシップには洞察を示すだけでなく、その目標に対して勇気ある説明責任の移譲を行うことが求められる。なぜなら、企業が得るものはそれだけだからだ。そのリーダーは、そこに到達しなければならない」と彼は述べた。

明確な戦略を定めた後、CEOは次に、その企業が持つ人材、構造、責任の連鎖によってそこへ到達できることを確実にしなければならないとダマセノ氏は言う。彼は、自身が関わったある企業を振り返った。その企業は新しい企業システムに苦労していたが、成果を出す必要があるまさにその時に、従業員の力を抑え込んでいた。

「CEOは戦略と説明責任の成果を明確に示すだけではない。そのCEOは、インフラと運営モデルが実行可能な状態に整っていること、そして適切に適用されたときに成果を生み、達成が起こることも確実にしなければならない」と彼は述べた。

戦略とアドバイス

従業員にAIを使い始めてほしいだろうか。物事を軌道に乗せる最善の方法は、自分自身が使うことだ。IBMビジネス価値研究所によると、経営幹部がAIを使用する時間は週平均わずか1.5時間だという。組織全体に浸透しやすくするための、経営幹部レベルでの合意形成の5つの方法を紹介する。

期待に応えるだけでは不十分だ。期待を上回りたいはずだ。自分の基準がどこに設定されているのかを包括的に把握し、それをさらに高め続けるための新たな目標を見つける方法はこちらだ。

(forbes.com 原文)

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