リーダーシップ

2026.10.18 07:09

野心的なリーダーが自らのキャリアを台無しにする「3つの落とし穴」

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野心は悪く言われがちだ。だが現実には、出世を目指して努力することに何の問題もない。

筆者はシニアリーダーのコーチングに携わっているが、彼らに野心が不足しているケースはほとんどない。彼らは一般的に、困難な課題の達成を好む優秀な人材だ。より大きな責任や影響力を求め、自身のキャリアがステップアップし続けることを望んでいる。

しかし皮肉なことに、多くのリーダーは自身のキャリアアップに集中すればするほど、かえって自らの足を引っ張ってしまう。もはや役に立たない行動パターンに依存し続ける者もいれば、自分の判断力を過信する者もいる。そして、多忙を極める中で部下にとって何が重要かを見失ってしまう者もいる。

優秀で野心的なリーダーが、無意識のうちに自らのキャリアを台無しにしてしまう3つの典型的なパターンを紹介しよう。

1. 個人の成果さえ出せばすべてうまくいくと思い込む

野心的な人は成果を出す。組織がまず彼らに着目するのはそのためだ。実績を評価される年月が長くなると、「成果を出し続けている限り、昇進し続けられる」と結論づけやすくなる。

もちろん、モチベーションの高いチームを率いるリーダーは、一人で成し遂げられる以上の大きな成果を上げられる。しかし、優秀なリーダーが自身の目標達成に固執するあまり、周囲の人材への投資を怠る姿を筆者は何度も目にしてきた。忙しさを理由にチームメンバーとの育成面談をスキップしたり、自分で作業した方が早いからと有望な部下に試行錯誤と成長の機会を与えなかったりするのだ。

優れたリーダーは、キャリアの階段を上るにつれて、自身のキャリアがもはや個人の業績リストではなく、周囲のチームをどれだけうまく動機づけられるかによって築かれるのだと理解している。

2. 過去に自分を成功させた行動に固執する

キャリアの初期には、特定の行動様式によって実績を残したはずだ。問題解決者であったり、困難な課題に率先して取り組む人物であったりしたかもしれない。しかし、より大きな役職に就いた後も、すべての問題を自分で解決しようとし、あらゆる課題を抱え込み続けたらどうなるだろうか。やがて、かつて自分を不可欠な存在にしてくれたその行動が、ボトルネックとなり始めるのだ。

筆者が指導した幹部の中には、今なおすべてのメールにCCを入れるよう求め、3階層下の決裁まで直接行い、部下のプレゼン資料を書き直し、チームが対処できるようになるはずの問題を自ら解決しようとする者がいた。多くの場合、彼らはこれをマイクロマネジメントではなく「高い水準の維持」と捉えている。そこに罠があるのだ。

大きな昇進を果たすたび、リーダーは何かを捨てなければならない。ある段階では、自ら卓越した成果を生み出すことが価値だったかもしれない。だが次の段階では、他の10人が卓越した成果を上げられるよう支援することに価値が生まれる。最終的にリーダーの仕事は、何千人もの人々が最高のパフォーマンスを発揮できる環境を整えることへと変わる。

そのため、野心的なリーダーは昇進のたびに自問する必要がある。「自分が『得意であり続けること』をやめるべきものは何か?」と。

これまで培ったスキルや強みが急に無価値になるわけではない。しかし、それらに固執しすぎると、周囲のチーム(あるいは他のリーダーたち)の成長を阻害することになりかねない。

3. 感謝の気持ちを忘れてしまう

キャリアの初期において、野心的な人は自分を助けてくれたすべての人を認めることに長けているものだ。成功は、自分一人では到底達成できなかったものに感じられるからだ。しかし、より責任のある立場に就くと状況が変わる。

昇進に伴う過密な予定、そして成果を出し続ける絶え間ないプレッシャーは、リーダーが他者の貢献をどう見るか、あるいは見なくなるかを変えてしまう。チームメンバーの並外れた努力は当然のことになる。遅くまで残業する人は「自分の仕事をしているだけ」であり、重要な顧客関係を救った同僚の功績も「昇給査定の時期に思い出そう」と頭の中でメモする程度で終わってしまう。

最近ある経営幹部グループのコーチングを行っていた際、優秀で才能あふれる彼らは、大型プロジェクトが成功したにもかかわらず、従業員の努力を何らねぎらうことなくやり過ごしてしまったと認めた。なぜか。次の案件に追われて忙しすぎたからだ。同様の失敗をしているリーダーは決して少なくない。

野心的なリーダーが忘れがちなのは、上に行けば行くほど、感謝の重要性が増すということだ。組織を率いる人物からの具体的な感謝の言葉は、何年も相手の心に残ることがある。

役職こそが、言葉に重みを与えるのだ。

優れたリーダーは、周囲で価値が生み出されていることに気づく。人々の特別な取り組みを見逃さず、何が素晴らしかったのか、なぜそれが重要だったのかを具体的に伝える時間を惜しまない。そして、特別な機会のためだけに感謝を溜め込んだりしない。

毎日誰かを承認する理由が見つからないとすれば、それは周囲を十分に見渡せていない証拠かもしれない。

もちろん、これらは野心を否定するものではない。どのような組織にとっても、難しい課題を成し遂げ、より大きな責任を担おうとする人材は必要だ。要は、自身のキャリアの成長に合わせて自分自身も進化し続けることである。

キャリアの初期において、野心は私たちにこう問いかけるかもしれない。「自分はどれだけのことを成し遂げられるのか?」と。

だがその後、問いはこう変わるべきだ。「自分は他者がどれだけのことを成し遂げるのを助けられるのか?」と。

ステップアップを果たし続けたいのであれば、自己認識を高めることだ。立場が上がればルールが変わることを認識し、その時々に合わせて柔軟に適応できる謙虚さを持とう。

(forbes.com 原文)

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