米国時間10月16日午前、イーロン・マスクがスペースXの技術を搭載した次世代の「ロードスター」を公開し、これを「空飛ぶ」クルマと表現したことがきっかけでテスラの株価が上昇した。今週はハイテク株が荒い値動きを見せ、市場全体が軟調に推移する中での逆行高となった。
テスラ株が時間外取引で5%近く上昇、「空飛ぶクルマ」披露が追い風
テスラ株は16日午前の時間外取引で5%近く上昇した後、米東部夏時間午前10時すぎの時点では1.5%超高の368.19ドルで推移した。
15日夜、長らく投入が遅れていた待望の2代目ロードスターがテキサス州のスペースXの試験施設で発表された。その場でマスクは、このモデルが高圧ガスブースターを使って「飛行」できることを実演してみせた。
スペースX技術の噴射装置で宙返り、2028年に生産開始へ
公開された試作車には、スラスター(推進装置)や炭素繊維で覆われたガスを貯める圧力容器、強力なファン、ディフューザーといったスペースXで培われた技術が採用されている。これにより、車体を浮上させて空中で宙返りや方向転換を行った後、再びタイヤで着地することなども可能となった。
マスクはこの「空飛ぶ」クルマについて、「成功は約束されていない」としながらも「おそらくうまくいくだろう」と述べ、2028年に量産を開始する計画を明かした。販売価格は発表されなかったものの、同社はすでに米国、カナダ、中国の購入希望者から5万ドル(約800万円)の予約金を受け付けている。
今週の株式市場は不安定な値動きが広がった。市場予想を上回る米インフレ指標を受けて連邦準備制度理事会(FRB)による利上げへの警戒感が強まったほか、AI投資に対する投資家の懸念が深まったことでハイテク株が下落した。その影響でスペースXの株価は16日に入っても下落が続き、マスクの資産額はこの2日間で数十億ドル(数千億円)規模で減少していた。



